松林桂月(読み)マツバヤシケイゲツ

デジタル大辞泉 「松林桂月」の意味・読み・例文・類語

まつばやし‐けいげつ【松林桂月】

[1876~1963]日本画家。山口の生まれ。本名、篤。日本南画院会長。野口幽谷師事南宗画正系を継いで、その近代化に尽くした。代表作に「春宵花影」など。昭和33年(1958)文化勲章受章。

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精選版 日本国語大辞典 「松林桂月」の意味・読み・例文・類語

まつばやし‐けいげつ【松林桂月】

  1. 日本画家。山口県出身。本名、篤。明治から昭和にかけての代表的南画家。文展帝展活躍。日本南宗画会・日本美術協会幹部として、現代南宗画界の代表的存在になるとともに、その振興貢献帝室技芸員。日本芸術院会員。文化勲章受章。代表作「秋郊」「長門峡」。明治九~昭和三八年(一八七六‐一九六三

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20世紀日本人名事典 「松林桂月」の解説

松林 桂月
マツバヤシ ケイゲツ

明治〜昭和期の日本画家



生年
明治9年8月18日(1876年)

没年
昭和38(1963)年5月22日

出生地
山口県萩

本名
松林 篤

旧姓(旧名)
伊藤

主な受賞名〔年〕
文化勲章〔昭和33年〕,文化功労者〔昭和33年〕,萩市名誉市民〔昭和36年〕

経歴
明治26年上京、野口幽谷に南宗画を学び、29年日本美術協会展に「菊花双鶏」を初出品して受賞。41年から文展にも出品、第5〜第8回展に連続3等賞。大正8年帝展審査員。昭和7年帝国美術院会員、12年帝国芸術院会員、19年帝室技芸員。戦後、日本美術協会理事長、日本南画院会長。代表作は「夏山浴雨」「秋山晩晴」「寒汀」「春宵花影図」など。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「松林桂月」の意味・わかりやすい解説

松林桂月
まつばやしけいげつ
(1876―1963)

日本画家。山口県萩(はぎ)に生まれる。本名篤。旧姓伊藤。女流画家松林雪貞(せってい)と結婚して松林姓となる。1893年(明治26)に上京。野口幽谷(ゆうこく)に南宗画を学び、幽谷没後は独学。初めは日本美術協会展、のち1908年(明治41)からは文展にも出品し、19年(大正8)の第1回帝展から審査員を歴任。32年(昭和7)帝国美術院会員、37年帝国芸術院会員を経て44年には帝室技芸員。また聖徳太子奉讃(ほうさん)展、紀元二千六百年奉祝展などの審査員を務め、第二次世界大戦後は日展で活躍。58年(昭和33)に文化勲章を受けた。60年には日本南画院を創立して会長となるなど、生涯を南画の発展に努めた。代表作に『春宵花影(しゅんしょうかえい)』『長門峡』『夏橙(かとう)』など、また著書に『南画の書き方』『桜雲洞詩鈔(おううんどうししょう)』などがある。

[二階堂充]

『松林桂月遺作展委員会編『松林桂月遺墨集』(1965・大塚巧芸社)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「松林桂月」の意味・わかりやすい解説

松林桂月
まつばやしけいげつ

[生]1876.8.1. 山口,萩
[没]1963.5.22. 東京
日本画家。旧姓は伊藤,本名は篤,字は子敬。桂月は号。 1893年上京し野口幽谷に師事,師の死後は独学で画技をみがく。女流画家松林雪貞と結婚して松林姓を名のり,明治後期の日本美術協会で夫婦ともに活躍。のち文展で『秋山晩晴』 (1911) ,『寒汀』 (12) ,『松林仙閣』 (13) ,『秋声』 (14) が連続3等賞受賞。日本画会審査員,1919年帝展審査員,37年帝国芸術院会員,44年帝室技芸員。第2次世界大戦後は日展再開に尽した。終始南画の正統を守り,卓抜した水墨の技法をみせ,近代南画の重鎮として活躍。 58年文化勲章受章。主要作品『春宵花影図』 (39,東京国立近代美術館) 。

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百科事典マイペディア 「松林桂月」の意味・わかりやすい解説

松林桂月【まつばやしけいげつ】

日本画家。山口県生れ。本名篤。野口幽谷に師事して文人画を学ぶ。初期文展に出品して認められ,小室翠雲らと文人画の正統を継ぐ作家として活躍。第2次大戦後は日展日本画の長老として重きをなした。作品《春宵花影》《長門峡》など。1958年文化勲章。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「松林桂月」の解説

松林桂月 まつばやし-けいげつ

1876-1963 明治-昭和時代の日本画家。
明治9年8月18日生まれ。野口幽谷(ゆうこく)に文人画をまなぶ。日本美術協会展,文展に出品。帝展の審査員,帝国美術院会員,帝室技芸員となる。戦後,日本美術協会理事長。昭和33年文化勲章。昭和38年5月22日死去。86歳。山口県出身。旧姓は伊藤。本名は篤。代表作に「春宵花影(しゅんしょうかえい)」など。

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367日誕生日大事典 「松林桂月」の解説

松林 桂月 (まつばやし けいげつ)

生年月日:1876年8月18日
明治時代-昭和時代の日本画家
1963年没

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