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松浦宮物語 まつらのみやものがたり

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

松浦宮物語
まつらのみやものがたり

鎌倉時代前期の物語。藤原定家作。3巻。建仁2 (1202) 年以前の成立と考えられる。橘冬明の子氏忠が神奈備女王に失恋したのち,唐に渡り,華陽公主と契り,帰国後,飛来した公主と再会する。

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デジタル大辞泉の解説

まつらのみやものがたり【松浦宮物語】

鎌倉初期の物語。3巻。作者は藤原定家とされるが未詳。12世紀末の成立か。弁少将橘氏忠が恋人と別れて唐に渡り、皇帝の妹や后などと契りを交わすという伝奇的、幻想的な物語。

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百科事典マイペディアの解説

松浦宮物語【まつらのみやものがたり】

鎌倉初期の擬古物語。3巻。藤原定家の作というが不詳。弁少将は遣唐副使として唐に渡る。琴の秘曲を伝えてくれた皇帝の妹との悲恋,内乱を契機とする皇后との夢幻の恋,そして帰国後のふしぎな出来事

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世界大百科事典 第2版の解説

まつらのみやものがたり【松浦宮物語】

擬古物語。藤原定家作とする説が有力。鎌倉時代初期成立。3巻。弁少将橘氏忠は神奈備(かんなび)の皇女(みこ)との恋にやぶれ,遣唐副使となって唐に渡る。唐の皇帝の妹,華陽公主(かようのみこ)と契りをかわし,琴の秘曲を伝授されるが,公主は日本の長谷寺での再会を約して昇天してしまう。皇帝は弁少将に幼帝の後見を遺詔して没するが,反乱が勃発。弁少将は神変をあらわして,これを平定。その後,母后と月明りの中,梅薫る山里で契りを結び,祖国への憶いと母后への思慕との間を思い悩む

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大辞林 第三版の解説

まつらのみやものがたり【松浦宮物語】

物語。三巻。藤原定家作とされるが未詳。一二世紀末の成立か。大納言橘冬明の子少将氏忠の、唐土にまで及ぶ数奇な恋愛を描く。「宇津保物語」「浜松中納言物語」の影響がある。松浦物語。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

松浦宮物語
まつらのみやものがたり

平安時代最末期の擬古(ぎこ)物語。三巻。作者は藤原定家(ていか)か。『源氏物語』以後その模倣作が多いなかで、時代を奈良時代以前に設定し、舞台を日本と中国とに広げ、合戦場面を取り入れた野心作。定家の和歌美学に通う余情妖艶(ようえん)の恋を描く。藤原京の時代(694~710)、弁(べんの)少将橘(たちばな)氏忠は神奈備皇女(かんなびのみこ)への初恋が実らぬまま遣唐副使に任命されて渡唐し、母宮は九州松浦の仮宮(かりみや)で帰朝を待つ。少将は文皇帝の妹華陽公主に琴(きん)を学び契りを結ぶが、仙女の公主は日本での再会を約して死ぬ。文皇帝が崩じ内乱が起こると、少将は幼帝と母后に従い、住吉(すみよし)明神の加護で敵将を倒す。のち梅薫る山里で謎(なぞ)の美女と契りを結ぶが、やがて母后こそ謎の女で、2人は逆賊を討つため天帝より遣わされたことを知らされる。帰朝後公主と再会し、母后を形見の鏡にしのぶが、心聡(さと)い公主から嫉妬(しっと)される。恋の物思いが尽きない少将である。[三角洋一]
『萩谷朴訳注『松浦宮物語』(角川文庫)』

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