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権利のための闘争 けんりのためのとうそう

百科事典マイペディアの解説

権利のための闘争【けんりのためのとうそう】

イェーリングの著書(講演)。《Der Kampf ums Recht》。1872年刊。〈法の目的は平和であり,それへの手段は闘争である〉として,法を人間の意思,法感情,目的,具体的利益からとらえる。

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世界大百科事典 第2版の解説

けんりのためのとうそう【権利のための闘争 Der Kampf ums Recht】

ドイツの法学者イェーリングがウィーンで行った講演より成る書物。1872年刊。権利擁護のための闘争がすべての市民にとって倫理的義務であることを雄弁に説く。彼によれば,権利は各人にとってたんなる利益ではなく人格の基盤であるゆえ,権利に対する不法な攻撃は人格それ自体に対する侵害である。それゆえ権利の主張は人格の尊厳を守る崇高な行為である。さらにまた,国家全体の法生活は各人が権利の形で担っているがゆえに,各人が自己の権利を主張することは,ひいては国家の法秩序を守る正義の戦いでもある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

権利のための闘争
けんりのためのとうそう
Der Kampf ums Recht

ドイツの法学者イェーリングの著書。講演を一般読者向けに補訂し出版(1891)したもので、人間にとって法とは何かを、著者独自の史観により、文学的で雄勁(ゆうけい)な筆致で説いている。「法の目標は平和であり、それに達する手段は闘争である」という有名なことばをもって始まり、他人から権利侵害や権利圧迫を受けたとき抗議闘争をするのは、単なる損害の回復ではなく、人格の回復である。さらに、このような権利のための闘争は、国家社会の法の制定に役だつのだから、各人の社会に対する義務である、とする。優れた法学入門書として、いまなお広く世界的に読まれている。[小林孝輔]
『小林孝輔・広沢民生訳『権利のための闘争』(1978・日本評論社)』

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