(読み)ケヤキ

デジタル大辞泉 「欅」の意味・読み・例文・類語

けやき【×欅/×槻】

ニレ科の落葉高木。山野にみられ、高さは約30メートルにまで達し、よく枝分かれする。葉は卵形で先がとがり、縁にぎざぎざがある。春、淡黄色小花を新しい枝につける。材は良質で、建築家具などに使用。つきのき。つきげやき。

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精選版 日本国語大辞典 「欅」の意味・読み・例文・類語

けやき【欅・槻】

  1. 〘 名詞 〙 ニレ科の落葉高木。本州、四国、九州および朝鮮、中国の山野に自生し、庭木並木として栽培されることが多い。高さ三〇メートル、径二メートルに達し、枝は扇状にひろがる。樹皮灰褐色、若枝と若葉には細毛を密布。葉は互生し、短柄があり長さ三~七センチメートルの長卵形で先はとがり基部は心臓形で縁に鋸歯(きょし)があり、しばしば左右不相称。雌雄同株。春、新葉と同時に淡黄緑色の小花を開く。雄花は新枝の基部に多数集まってつき、雌花は先の方の葉腋(ようえき)に一~三個ずつつく。果実は灰黒色で径四ミリメートルぐらいの球形。材は堅く木目が美しいので建築、器具、船舶材に用いる。欅はクルミ科の一種の漢名で、槻は古名であて字。つき。つきのき。〔伊京集(室町)〕
    1. [初出の実例]「禅寺に一日あそぶ砂の上〈里圃〉 槻の角のはてぬ貫穴〈馬莧〉」(出典:俳諧・続猿蓑(1698)上)

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普及版 字通 「欅」の読み・字形・画数・意味


22画

[字音] キョ
[字訓] けやき

[字形] 形声
声符は擧(挙)(きよ)。〔玉〕に「木名」とあり、〔本草綱目、木二、欅〕の〔李時珍注〕に「其の樹高擧、其の木柳の如し。故に名づく。山人訛(あやま)りて鬼柳と爲す。郭璞、爾して柳と作して云ふ、皮、て飮むべきなり。~欅の材は紅紫、箱案のを作るに甚だ佳し」という。

[訓義]
1. けやき。
2. 欅柳は、こぶやなぎ。

[熟語]
欅柳

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デジタル大辞泉プラス 「欅」の解説

日本の劇団。1966年、現代演劇協会傘下の劇団「雲」の兄弟劇団として創設。杉浦直樹、岡田眞澄、菅井きん、鳳八千代らが所属。“市民劇の確立”を謳い、娯楽作品を多く上演。1973年頃から、現代演劇協会の双璧であった芥川比呂志福田恆存の対立が表面化。福田は「欅」の活動に専念するようになる。以後、実質的に芥川の劇団となり、福田色を排除するようになった「雲」の方針に反発した内田稔、加藤和夫ら“福田派”の一部俳優が「欅」に移った。1975年に芥川ら「雲」の多くの俳優が現代演劇協会を脱会して演劇集団「円」を立ち上げると、協会は翌1976年に「雲」と「欅」を統合して、新たな劇団「昴」を創設した。

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リフォーム用語集 「欅」の解説

ニレ科ケヤキ属の落葉広葉樹。漢字表記では欅、英語表記では「zelkoova」。ツキ(槻)、ツキケヤキ、方言で単にケヤとも呼ばれる。材の性質として重硬であり、耐湿・耐久性に優れるが、狂いやあばれが落ち着くまでにかなりの乾燥時間を必要とする。広葉樹のなかでは最も良い材として古くから建築材、家具材、建具材、造作材として幅広く用いられる。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「欅」の解説

欅 (ケヤキ)

学名:Zelkova serrata
植物。ニレ科の落葉高木,園芸植物

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