武豊町(読み)たけとよちよう

日本歴史地名大系 「武豊町」の解説

武豊町
たけとよちよう

面積:二五・七一平方キロ

知多半島の中央部のやや南、半島の丘陵部から東に開けた段丘にあり、東は衣浦きぬうら湾に面し、北は半田市、西は常滑とこなめ市、南は美浜みはま町に接している。

町の区域は「和名抄」の贄代にえしろ郷に含まれ、中世には枳豆志きずし庄に属していた。「日本地理志料」に「東枳豆志、領布土、富貴、東大高、大足、長尾五邑」とあり、市原いちはらは西海岸の西枳豆志庄に入っていた。近世では長尾ながお大足おおあし東大高ひがしおおだか・市原・富貴ふきの五ヵ村で、いずれも尾張藩の一円蔵入地で、天明改革以後は鳴海なるみ代官所の支配に属していた。

武豊の地名は、明治一一年(一八七八)長尾・大足両村が合併した際、長尾村氏神武雄たけお神社と、大足村の氏神豊石とよし神社から一字ずつとり、武豊村としたのに始まる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「武豊町」の意味・わかりやすい解説

武豊〔町〕
たけとよ

愛知県南西部,知多半島東部にあり,衣浦湾にのぞむ町。 1891年町制。東海道本線敷設の資材運搬のため 86年武豊線が開通し,99年には貿易港に指定され,名古屋港開港 (1907) 以前は東海地方の表玄関として発展。おもに中国や満州 (現中国東北地方) から大豆,塩などが陸揚げされていた。 1957年半田,高浜大浜などとともに8港が統合され,衣浦港として重要港湾に指定された。製鋼,化学,油脂電極などの工場が立地。 JRのほか,名古屋鉄道河和線が縦断し,富貴から同知多新線が分岐する。国道 247号線,南知多道路が通る。南知多県立自然公園に属する。面積 26.38km2。人口 4万3535(2020)。

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