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歴史哲学 れきしてつがく philosophy of history

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

歴史哲学
れきしてつがく
philosophy of history

人類の過去,現在,未来の総行程の目的,意義,本質ならびにその歴史的認識の方法,論理を哲学的に考察する学問。初めは,人間の個別的歴史的事象を支配する理法を人間の外側にある超越的なものとしてとらえた。

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デジタル大辞泉の解説

れきし‐てつがく【歴史哲学】

歴史または歴史学を対象とする哲学の一部門。歴史の本質・目的・意味などについての哲学的反省、および歴史学の認識論的・方法論的研究。

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百科事典マイペディアの解説

歴史哲学【れきしてつがく】

英語philosophy of historyドイツ語Geschichtsphilosophieなどの訳。世界史の全体を包括的に展望しようとする思索,さらには自然の認識とは異なる歴史の認識の根拠を問う理論的反省。

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世界大百科事典 第2版の解説

れきしてつがく【歴史哲学 philosophy of history】

歴史哲学という語は18世紀にボルテールによって使われはじめたといわれるが,概括的にいうと少なくとも三つの語義で流布している。(1)一種の普遍史として 世界の歴史の個々の局面ではなく,その全体の展開を包括的に展望しようとする認識的態度。それはすなわち人類の普遍史であり,たとえばヘーゲルの晩年の講義〈世界歴史の哲学〉をその重要な実例とみなすことができる。この包括的展望は,なんらかの形で,壮大な全体的過程において実現され理解される人間的意義の認識をも含んでおり,そのかぎりではアウグスティヌスをはじめとするキリスト教神学の伝統を継承するとも考えられる。

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大辞林 第三版の解説

れきしてつがく【歴史哲学】

歴史および歴史的認識に対する哲学的考察。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

歴史哲学
れきしてつがく
philosophy of history英語
Geschichtsphilosophieドイツ語
philosophie de l'histoireフランス語

歴史に対する哲学的考察のことで、その内容は哲学と同じように多様であるといわざるをえない。古くはアウグスティヌスの『神の国』(5世紀初め)から始まるとみなされても、歴史哲学ということばが18世紀なかばボルテールの『一般歴史考』(1756)で初めて用いられたといわれるように、近代的な意味での歴史哲学はやはり18世紀後半以降のものであろう。歴史哲学は普通大別して、(1)歴史形而上(けいじじょう)学、思弁的歴史哲学、実質的歴史哲学などとよばれるものと、(2)歴史方法論、歴史論理学、形式的歴史哲学、歴史認識論などとよばれるものに分けられる。前者は、歴史の存在面というか、歴史のできごとや過程、その意味や価値に対して、後者は、歴史の認識面というか、歴史学のあり方とか歴史的説明の論理などをめぐって、哲学的反省を深めようとするものである。
 第1種の歴史哲学は、18世紀にはボルテール、チュルゴー、コンドルセなど啓蒙(けいもう)思想の系譜において進歩史観として打ち出され、カント以後いわゆるドイツ観念論のうちに深められて、ヘーゲルという最大の思弁的歴史哲学を生み出すに至る。この系統とは別に、18世紀初めにビコがあり、ヘルダーに至る道も忘れてはならない。さらに19世紀は、一方ではマルクスの唯物史観という、いまなお人類史に大きな影響を与えている歴史哲学を生み、他方ではコントに代表されるような実証主義的な歴史哲学が形づくられる。19世紀の偉大な歴史哲学は、ヘーゲル、マルクス、コントとそれぞれ大いに異なるにせよ、発展段階説という共通の性格を示している。ところが20世紀となると、シュペングラーをはじめソローキン、クローバー、トインビーなど、歴史の発展ではなく歴史の循環なり没落なりを強調する歴史観が登場する。
 第2種の歴史哲学は、歴史学および歴史主義の進展が一定の反省期にさしかかった19世紀後半に生まれた。一方、新カント主義を中心としてリッケルトなど歴史学の認識論的基礎づけが求められたが、この系譜にM・ウェーバーの方法論も連なっている。他方、ディルタイなどの生の哲学が歴史認識の了解的な構造を明らかにしようとした。この系譜は、イタリアのクローチェ、イギリスのコリングウッドへと展開する。ところが、このようなコリングウッドの観念論的な立場を批判するところから、ポッパーなど論理実証主義的な歴史理論が提起されたのである。歴史哲学は本来人類史の危機や転換期に直面してその課題にこたえることを求められて構築されるが、それだけ今日混迷の度も深いといわねばならない。[神川正彦]
『ヴィーコ著、清水純一・米山喜晟訳『世界の名著33 新しい学』(1979・中央公論社) ▽ヘーゲル著、武市健人訳『歴史哲学』全三冊(岩波文庫) ▽クローチェ著、羽仁五郎訳『歴史の理論と歴史』(岩波文庫) ▽ウェーバー著、富永祐治・立野保男訳『社会科学方法論』(岩波文庫) ▽コリングウッド著、小松茂夫・三浦修訳『歴史の観念』(1970・紀伊國屋書店) ▽ポッパー著、市井三郎・久野収訳『歴史主義の貧困』(1961・中央公論社) ▽ドレイ著、神川正彦訳『歴史の哲学』(1968・培風館) ▽ウォルシュ著、神山四郎訳『歴史哲学』(1979・創文社) ▽市井三郎著『哲学的分析』(1963・岩波書店) ▽茅野良男著『歴史のみかた』(1964・紀伊國屋書店) ▽神山四郎著『歴史入門』(講談社現代新書) ▽神川正彦著『歴史における言葉と論理』(1970、71・勁草書房)』

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世界大百科事典内の歴史哲学の言及

【ヘーゲル】より

…ヘーゲルは,家族,市民社会,国家という人倫の3段階を区別して,国家の実体性が個人に分有され,個人に国家理念が臨在する相互媒介的・動的連関を〈理念〉と呼ぶ。理念の内実は,個人と国家との調和であるが,それをヘーゲルは〈地上における神の足跡〉と考えて,歴史における理性の内在という歴史哲学を樹立する。〈普遍者の現実化〉という概念がヘーゲル哲学の中心になる。…

【物語】より

…そうした作業のなかから取り出された問題として,たとえば,物語分析の基本となる単位をどう設定するかとか,各単位の間にある相互関係の特性をどのようにして記述するかとか,語り手と語られる内容の関係をどうとらえるかといった問題がある。 もうひとつの注目すべき物語論は,やはり1960年代以降,とくにアメリカとドイツの歴史哲学の分野で議論されているものである。自然科学と人文・社会科学の方法を対比した場合,自然科学とは異なる対象を扱う人文・社会科学に固有の方法とは何であるのかという問題は,19世紀以来,さまざまの角度から論じられてきた。…

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