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死絵 しにえ

百科事典マイペディアの解説

死絵【しにえ】

浮世絵版画の一種。人気のあった俳優や小説家,画家などが死亡した時,死出の道中姿や辞世をよむ姿を描いて,ファンの追慕の情を満たしたもので,江戸時代,寛政のころに始まり明治まで続いた。

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世界大百科事典 第2版の解説

しにえ【死絵】

浮世絵版画の一種。人気の高い人物が死んだ直後,その人の似顔絵に没年月日や法名,菩提寺,辞世および追善の歌句などを記して売り出された。対象となった人物はほとんどが歌舞伎役者で,まれに浮世絵師や戯作者が扱われることもあった。1799年(寛政11)没の6世市川団十郎の死絵が早い例で,文化・文政年間(1804‐30)以降さかんに作られるようになった。1854年(嘉永7)没の8世市川団十郎のように100種以上制作された場合もある。

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世界大百科事典内の死絵の言及

【浮世絵】より

… また浮世絵は純然たる絵画鑑賞の喜びを提供するばかりでなく,時事的な情報を伝達する機能も果たした。有名人の死没の直後にその肖像を描き,生前の事跡や辞世の和歌や句を記して追悼の意を表した死絵(しにえ),安政2年(1855)の大地震の直後に表れた鯰絵(なまずえ),あるいは開港後の新開地横浜の様子を伝える横浜絵などは,そうしたニュース性を強く織り込んだ浮世絵版画の例である。明治年間に入って一時期盛行した彩色摺の絵入り新聞すなわち〈錦絵新聞〉なども,浮世絵が本来備えていた時事報道の機能を,時代の要請に応えて一段と強化し,発揮させたものにほかならなかった。…

※「死絵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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