殿上の間(読み)テンジョウノマ

世界大百科事典 第2版の解説

てんじょうのま【殿上の間】

内裏にある清涼殿の南廂(ひさし)の部屋。会議室または控室の用をし,公卿や昇殿を許された四位・五位の殿上人,蔵人(くろうど)が祗候するところ。東西6間の細長い部屋で,北側は白壁で身舎(もや)との間を仕切り,南は簀子がなく,神仙門で東西に区切り,東側に小板敷,西側に沓脱(くつぬぎ)の縁をつける。東西に妻戸があり,西を下の戸,東を上の戸といい,上の戸の東が落板敷(おちいたじき)で,年中行事障子がある。ここを通って清涼殿の身舎に出る。

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大辞林 第三版の解説

てんじょうのま【殿上の間】

清涼殿の南庇みなみびさしにある、殿上人の詰め所。院の御所にもあった。殿上。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

殿上の間
てんじょうのま

平安宮内裏(だいり)の清涼(せいりょう)殿南庇(ひさし)をさす。公卿(くぎょう)、殿上人(びと)が伺候する部屋。殿上ともいう。殿上人が詰めて天皇の日常生活に奉仕したり、公卿などの会議や事務作業の場ともなった。母屋(もや)との境は壁で、櫛形(くしがた)の窓がある。南側は東に縁(えん)(小板敷(こいたじき)という)、西に沓脱(くつぬぎ)があり庭からの出入りに使われた。室内には天皇の倚子(いし)のほか、台盤(だいばん)(食事をのせる台)、辛櫃(からびつ)などさまざまな備品が置かれ、殿上人の名を記した日給(にっきゅう)の簡(ふだ)(出勤の確認に用いる札)が掛けてあった。[吉田早苗]

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精選版 日本国語大辞典の解説

てんじょう【殿上】 の 間(ま)

清涼殿の南廂(みなみひさし)をいう。殿上人はここに控え、上の戸から東廂の御前に参進した。常には蔵人が詰めており、また、公卿の僉議(せんぎ)も行なわれた。清涼殿の控室・事務室・会議室を兼ねた所で、台盤(だいはん)、出御の際の椅子(いし)、殿上の簡(ふだ)、鳥口(とりぐち)の文杖(ふづえ)などがおかれている。殿上。
※侍中群要(1071か)五「候殿上之間大臣被参来者、起座隠去」

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世界大百科事典内の殿上の間の言及

【清涼殿】より

…その南は〈台盤所〉で,天皇の食事を調進する女房の詰所である。殿上人等が詰める殿上の間に相当し,御倚子(ごいし),台盤,当番の女房の名を記した女房簡(ふだ)等が置かれている。南の端が〈鬼の間〉で,南側の壁に白沢王(はくたくおう)が鬼を切る画が描かれている。…

※「殿上の間」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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