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民族浄化 みんぞくじょうかethnic cleansing

翻訳|ethnic cleansing

6件 の用語解説(民族浄化の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

民族浄化
みんぞくじょうか
ethnic cleansing

望まない民族集団を追放,強制移住,大量殺戮を通じて排除し,単一民族からなる地理上の区域を創出すること。民族浄化の一環として,記念碑,墓地,礼拝所の破壊や冒涜 (ぼうとく) を通じて領域内にあるターゲット集団の物理的痕跡を取り除こうとする場合もある。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵の解説

民族浄化

複数のエスニック・グループが混住してきた地域から、支配的集団が他集団を威嚇と強制によって排除すること。ナチス・ドイツユダヤ人排撃、1948年のイスラエルからのパレスチナ人追放は、その例。この不気味な言葉が生まれた背景は旧ユーゴ紛争(ユーゴスラビア内戦)。他集団と混住してきたエスニック集団が、自集団のみに基礎を置く国家形成を追求するエスノ・ナショナリズムが台頭、草の根レベルまで民族対立が深刻化し、軍やその支援を受けた組織が他集団を域外に追放、時には強制収容所に収容した。類似例は、イラクのクルド民族への攻撃、ルワンダでのフツ族とツチ族間の大規模殺りく、スーダン・ダルフール地方での非アラブ系の殺りく・追放など。

(坂本義和 東京大学名誉教授 / 中村研一 北海道大学教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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デジタル大辞泉の解説

みんぞく‐じょうか〔‐ジヤウクワ〕【民族浄化】

《ethnic cleansingの訳語》複数の民族が住む地域で、特定の民族集団が武力を用いて他の民族集団を虐殺・迫害・追放して排除すること。民族の純粋化。エスニッククレンジング
[補説]1990年代に旧ユーゴスラビアの内戦の中で生まれた語という。

出典|小学館
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百科事典マイペディアの解説

民族浄化【みんぞくじょうか】

英語のethnic cleansingの訳。ある地域から異民族を一方的に排除し,住民構成の純化を図るもの。強制移住や追放,住民交換のほか,大量虐殺,同化などの手段を含む。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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大辞林 第三版の解説

みんぞくじょうか【民族浄化】

複数の民族集団が共存する地域において一つの多数派民族集団が他の少数民族集団を同化・強制移住、また大量虐殺によって抑圧する行為。エスニック-クレンジング。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

民族浄化
みんぞくじょうか
ethnic cleansing英語
etniko ienjeセルビア・クロアチア語

民族的な混住地域において、一般的には多数派集団が少数派を抑圧して、単一かつ「純粋な」地域を確保する行為。1992年春から本格化するボスニア内戦の過程で、言語や外観を同じくするムスリム人、セルビア人クロアチア人の3勢力による凄惨(せいさん)な戦いが展開されたため、欧米のジャーナリズムがこの用語を頻繁に使った。民族浄化の形態としては、同化、強制移住、あるいは大量虐殺がある。旧ユーゴの解体に伴い、それまでの共和国が民族自決を掲げて独立に奔走した。どの共和国も民族的に単一ではなく、民族自決とワンセットになった国民国家の形成は現実には困難な問題を引き起こした。新たな独立国において、少数者の権利は守られるのかといった問題である。この典型はクロアチアやボスニアの少数者セルビア人であり、セルビア人が自らの権利の擁護を求めて武装化した結果、「セルビア人問題」が生じた。これが、内戦を誘発した主たる要因の一つであった。とくに、民族混住の度合いが強いボスニアでは、独立後にムスリム、セルビア人、クロアチア人の3勢力がそれぞれ民族自決を掲げて、領域の拡大を競った。この過程で生じたのが民族浄化である。多様な人々が居住する都市部を「浄化」することは不可能であり、主として村部がその対象となった。内戦初期の段階では、非戦闘地域を中心として、3勢力の話し合いにより住民交換を行い、民族的な単一化を図るケースがみられたが、住民交換を強制力なしに実施することはできなかった。そのため、しだいに条例などによる強制退去が一般化した。戦闘地域では、民族主義的なさまざまな武装勢力が敵側勢力の村を破壊し、焼き払う場合が多かった。この過程で大量虐殺や集団レイプが行われた例もみられる。実態はいまだ闇(やみ)に包まれているが、ハーグの旧ユーゴ戦争犯罪国際法廷で起訴された戦犯の審議に伴い、民族浄化の科学的な解明がなされ、その実態が究明されつつある。[柴 宜弘]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の民族浄化の言及

【ユーゴスラビア内戦】より

…これ以後,3者の領域拡大の戦闘が激化した。3民族が〈民族浄化〉と称される領域拡大政策を推進し,250万をこえる難民・避難民と20万の死者を出した。内戦は,セルビアの支援を受け軍事的に優位に立つセルビア人勢力が領域の70%,クロアチアの支援を受けるクロアチア人勢力が20%弱を支配下に置くなかで,ムスリム人勢力はアメリカやイスラム諸国の支援を受けたが劣勢であった。…

※「民族浄化」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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