翻訳|hydroponics
植物をその生育に必要な養分を溶かした水溶液だけで栽培すること。水耕栽培ともいう。水溶液は培養液ともよばれ、その栽培物に適した成分比に配合され、野菜や花卉(かき)の営利栽培が行われている。
狭義では、とくに球根類、草花類を中心に家庭で行われる水栽培のことをいう。養分を蓄えている球根類は時期になると花芽を形成し、水だけ供給すれば開花する。したがって大球で花芽のできたものを用い、環境条件さえ配慮すれば確実に花を咲かせることができる。観葉植物や草花のなかには、水挿しといって茎葉を水に浸(つ)けておくだけで根を出すものもあり、手軽に栽培することができる。水栽培に適した園芸品種は、球根類ではヒヤシンス、クロッカス、ニホンスイセン、観葉類ではコリウス、ポトス、セントポーリア、トラデスカンティア類などである。
[堀 保男]
11月中旬ごろ市販の大球(周囲15センチメートル以上)を求め、水栽培用容器か、球根の根部が収まる広口瓶の中に、根部がすこし水に浸る程度に置く。15日内外で発根するので、その間、光が入らないように紙か布で囲うか、やや暗い所に置く。根が伸び出したら根部と水の間をすこしあけて、根に酸素を供給できるようにする。水はときどき取り替え、また根を乾かさないように補給する。容器を直接日光に当てると水温が上がり、球根が乾燥して障害をおこす。よい花を咲かせるには30~40日間7~10℃の低温で管理する。なお、花芽が出たからといって日照の強い高温の所に置くと、花茎は逆に萎縮(いしゅく)して開花しないことが多い。日常の温度管理は12℃内外である。
[堀 保男]
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…無土壌栽培soilless culture,養液栽培solution culture,ハイドロポニックスともいう。クロッカスやヒアシンスなど球根植物では,球根自体に養分があるので水だけで栽培でき,この場合は水栽培という。水耕には,根を直接水溶液中に浸漬(しんし)する方式(狭義の水耕water culture)と砂,礫(れき),バーミキュライト,おがくずなどの化学的に不活性な資材に根を張らせる方式(砂耕,礫耕など)がある。…
※「水栽培」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新