水陸会(読み)スイリクエ(その他表記)shuǐ lù huì

精選版 日本国語大辞典 「水陸会」の意味・読み・例文・類語

すいろく‐え‥ヱ【水陸会・水陸供会】

  1. 〘 名詞 〙すいりくえ(水陸会)
    1. [初出の実例]「本寺東福之衆、就四条坊橋上水陸会」(出典碧山日録‐寛正二年(1461)四月一二日)

すいりく‐え‥ヱ【水陸会】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。水、陸の生きものに飲食を施す法会中国、梁の武帝のときに始まるという。施餓鬼会(せがきえ)。水陸斎。悲斎会。水陸。すいろくえ。《 季語・秋 》

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改訂新版 世界大百科事典 「水陸会」の意味・わかりやすい解説

水陸会 (すいりくえ)
shuǐ lù huì

中国仏教の法会。礼懺儀式の一つ。池泉を清め,湿地にすむ生物に食を施し,その成仏を祈るもの。梁の武帝が,宝誌の勧めで始めたという。実際の流行は宋代以後で,近代には浄土教密教と混じて種々の儀軌賛文がつくられ,一種の民俗行事となった。日本では,別の起源をもつ施餓飢会や,水中に魚をかえす放生会が流行し,水陸会の記録はないが,その功徳によって,先亡の追善をねがう意は同じである。
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