静岡市の興津(おきつ)から袖師(そでし)にかけての海岸。庵原(いはら)山地が清水港に迫る山麓(さんろく)に清見寺(せいけんじ)があり、国指定名勝の庭園をもつが、その眼下の内湾と対岸の三保(みほ)の半島は優れた景観で、『万葉集』以降多くの詩歌に歌われ、万葉には「廬原(いほはら)の清見の崎の三保の浦のゆたけき見つつ物思ひもなし」と詠まれている。明治末期からは海岸保養地として別荘も建てられ、西園寺公望(さいおんじきんもち)の坐漁荘(ざぎょそう)は有名であった。清水港の拡張と整備、沿岸の埋立てにより往時のおもかげは失われ、興津埠頭(ふとう)はコンテナ基地となり人工海岸となった。
[北川光雄]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
ユーラシア大陸、北アメリカ大陸北部に広く分布し、日本では北海道にエゾヒグマが生息する。成獣は体長2メートル以上、体重300キロにもなり、日本最大の陸生動物として知られる。雑食性で草や木の実、サケ、シ...