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球磨川 くまがわ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

球磨川
くまがわ

熊本県南部を流れる川。全長 115km。最上川富士川とともに日本三急流の1つで,九州山地市房山,江代山付近に発し,人吉市,八代市を経て八代海に注ぐ。おもな支流に川辺川,免田川,万江 (まえ) 川などがある。九州山地を横切る部分には横谷をつくり,熊太郎ノ瀬,奈良ノ瀬,網場ノ瀬,槍倒ノ瀬などの急流が交通の難所となっていたが,現在は球磨川下りとして有名。水路は寛文5 (1665) 年人吉の豪商林正盛が3年の歳月と巨額の費用を投じて開いた。それまで難所肥後峠を経て八代と結ばれていた交通路は以後水路によるようになり,人吉の流通経済に一大転機をもたらした。第2次世界大戦後は球磨川の開発が急速に進み,市房,瀬戸石,荒瀬などの多目的ダムが完成。 1958年には人吉盆地南部の灌漑水路が建設され,開発が進んだ。

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百科事典マイペディアの解説

球磨川【くまがわ】

熊本県南部の川。長さ115km,流域面積1880km2。九州山地の石楠(しゃくなげ)越付近に発し南西流して人吉盆地を形成,九州山地を峡谷をなして横切り,北流して八代海に注ぐ。
→関連項目あさぎり[町]荒瀬ダム五木[村]川辺川ダム熊本[県]多良木[町]錦[町]人吉[市]人吉藩免田[町]湯前[町]

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世界大百科事典 第2版の解説

くまがわ【球磨川】

熊本県南部を流れ八代海に注ぐ川。九万川とも書かれ,古くは木綿葉(ゆうば)川とも呼ばれた。幹川流路延長115km,流域面積1880km2で,筑後川に次ぎ九州第2位の流域面積をもつ。九州山地中央の水上越(みずかみごえ)(1458m)付近に源を発し,市房ダムの水を満たした後,人吉盆地で川辺川,万江(まえ)川,免田川,胸川などの支流を集め,盆地西方で九州山地に横谷を刻み,八代平野に出て,前川,南川を分流する三角州をつくる。

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大辞林 第三版の解説

くまがわ【球磨川】

熊本県南部を流れる川。九州山地の石楠しやくなん越・水上みずかみ越付近に源を発し、南西に流れ、八代やつしろ市で八代海に注ぐ。長さ115キロメートル。日本三大急流の一つで、球磨川下りは有名。木棉ゆうば川。

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日本の地名がわかる事典の解説

〔熊本県〕球磨川(くまがわ)


熊本県南部を流れる川。1級河川(球磨川水系)。延長115km。流域面積1880km2。最上(もがみ)川・富士(ふじ)川などとともに日本三急流の一つに数えられる。九州山地中央部の水上越(みずかみごし)と石楠越(しゃくなんごし)付近に源を発し、人吉(ひとよし)盆地を西流、次いで北西流し、八代(やつしろ)市で八代海に注ぐ。九州南部の電源地帯をなし、上流の市房(いちふさ)ダム、県知事が撤去を表明した中流の荒瀬(あらせ)ダムほか各支流に多くのダムがある。支流の川辺(かわべ)川に計画されていた川辺川ダムは関係住民ほかの反対意見が強く、2009年(平成21)に民主党政権は工事中止を宣言した。中流部では激流と景観の変化に富む球磨川下りが有名。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

球磨川
くまがわ

熊本県南部をU字状に流れる川。上流部は一部宮崎県、鹿児島県にかかる。熊本県八代(やつしろ)市泉町と球磨郡水上(みずかみ)村との境界にある水上越(ごえ)(1458メートル)にその源を発し、上・中流域を主として構成する山間盆地(人吉(ひとよし)盆地)に入って流向を西に変える。同盆地に流入する川辺(かわべ)川、万江(まえ)川、胸(むね)川などの諸河川を支流としたのち、なおも西流、途中、九州山地北部に属する古生代の地層(秩父(ちちぶ)系)、同属の中生代の地層(四万十(しまんと)層群)、さらに同山地南部に属する新生代の地層(新第三紀火山岩)がぶつかり合う球磨村大坂間(おおさかま)付近で北流に転じて、嵌入蛇行(かんにゅうだこう)の発達した先行性河川(横谷の一種)となり、三角州のみられる最下流域で、前川、本川、南川に3分流して、八代海に注ぐ。詩歌には木綿葉(夕葉)(ゆうば)川とも詠まれ、最上(もがみ)川、富士川とともに日本三急流の一つとしても知られる。流路延長115キロメートル。流域面積1880平方キロメートルは九州第三の広さで、4市(八代市・人吉市・えびの市・伊佐市)5町5村、約14万の人口を擁している。流域には阿蘇山に次ぐ多雨地帯(白髪岳(しらがだけ)一帯)があり、20余もの発電所が約80万キロワット近い電力を供給している。また、1664年(寛文4)に河口まで全面開通した舟運は、1908年(明治41)の旧鹿児島本線(現、肥薩(ひさつ)線)の開通によって廃れ、かわって開設(1910)された「川下り」は、川沿いの優れた景観、急流下りのスリルゆえに今日も続いており、人吉城跡の対岸にある発船場から19キロメートル下流の鍾乳洞(しょうにゅうどう)(球泉洞(きゅうせんどう))のある着船場のコースは、球磨地域観光の中心となっている。[山口守人]

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