湯屋温泉(読み)ゆやおんせん

日本歴史地名大系 「湯屋温泉」の解説

湯屋温泉
ゆやおんせん

[現在地名]小坂町湯屋

湯屋地内の大洞おおぼら川東岸の河原に湧出する。小坂の湯と俗称される炭酸泉で鉱泉。胃腸病に卓効がある。発見の時期は不詳。永禄二年(一五五九)とされる小坂霊湯記(奥田文書)によれば美濃金華きんか山城下の武士の奥田孫左衛門は日頃病弱で、薬師如来の霊夢により天文一〇年(一五四一)春当地に来て、桃の老樹のある崖下に湧く湯を発見。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「湯屋温泉」の意味・わかりやすい解説

湯屋温泉
ゆやおんせん

岐阜県下呂市(げろし)小坂(おさか)町湯屋にある温泉。御嶽山麓(おんたけさんろく)の大洞(おおほら)川沿いに位置する二酸化炭素泉。飲用すると胃腸によいといわれ、「サイダー温泉」ともよばれる。御嶽山腹の濁河(にごりご)温泉、山麓下島(したじま)温泉とともに、国民保養温泉地(小坂温泉郷)に指定されている。江戸時代の民家を公開している郷土館があり、当温泉から小坂中心地区までの7.6キロメートルはサイクリングロードである。高さ約70メートル、幅120メートルの大絶壁を中心とする巌立(がんだて)もほど近い。JR高山本線飛騨(ひだ)小坂駅からバスの便がある。

[上島正徳]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「湯屋温泉」の意味・わかりやすい解説

湯屋温泉
ゆやおんせん

岐阜県東部,下呂市小坂地区に位置する御嶽山西麓,小坂川の支流大洞川の渓谷にある温泉。泉質重曹泉泉温は 13℃の冷泉神経痛,胃腸病によいとされる。古くからの湯治場で,御嶽山の登山基地。濁河温泉下島温泉とともに小坂温泉郷として国民保養温泉地に指定されている。

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