順応(読み)ジュンノウ

デジタル大辞泉 「順応」の意味・読み・例文・類語

じゅん‐のう〔‐オウ〕【順応】

[名](スル)《「じゅんおう」の連声れんじょう
環境や境遇の変化に従って性質や行動がそれに合うように変わること。「新しい生活に順応する」「順応性」
外界からの刺激に対して、感覚器官が慣れていくこと。「明暗順応
[類語]適合該当適応相当即応対応照応慣らす等しい符合合致一致吻合ふんごう整合暗合同質同列同等等質見合う当てはまる元元対等同級等し並み同席同位同じ同一等価均等一律一様イコール互角五分伯仲五分五分おっつかっつ拮抗きっこうどっこいどっこいとんとん匹敵比肩伍する相半ばする肩を並べる勝るとも劣らない並び立つ負けず劣らずいずれ劣らぬ似たり寄ったり並ぶ団栗どんぐりせい比べ双璧ちょぼちょぼ甲乙付け難い雁行一進一退鍔競つばぜり合い竜虎相追いつ追われつ抜きつ抜かれつ競り合うせめぎ合う攻防一歩も引かぬ一緒同前同然同上同類共通同様そのまま

じゅん‐おう【順応】

[名](スル)じゅんのう(順応)

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精選版 日本国語大辞典 「順応」の意味・読み・例文・類語

じゅん‐のう‥オウ【順応】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「じゅんおう」の連声 )
  2. 環境や境遇に従ってこれに適応すること。
    1. [初出の実例]「仁義の心を根として順応(ジュンオウ)の時にかなひて用るを」(出典翁問答(1650)下)
    2. 「臨機に自分を相手なりに順応(ジュンオウ)させて行く巧者も」(出典:明暗(1916)〈夏目漱石〉一五〇)
  3. 心理学で、児童の能力に応じて、興味をもたせるように実験や指導の方法を変化させることをいう。
  4. 生物学・生理学で、生体が一定の持続的な刺激を受け、それに適応するように変化すること。反応と異なり、多少ともゆるやかな時間的経過をとるものをいう。目の明暗順応が代表例。広義には適応・順化と同義に用いる。〔哲学字彙(1881)〕

じゅん‐おう【順応】

  1. 〘 名詞 〙 ( 普通、連声で「じゅんのう」と発音する ) ⇒じゅんのう(順応)

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最新 心理学事典 「順応」の解説

じゅんのう
順応
adaptation

順応とは,一般には環境や状況の変化に適応することをいうが,感覚・知覚領域では通常,同じ刺激を持続的に与えられることによってその刺激に対する感度が低下すること(感覚的順応sensory adaptation)を指す。本項で述べる感覚的順応はすべての感覚系に遍在するしくみであり,環境が大きく変化するもとで感覚系が効率よく働く基盤となっている。たとえば,太陽光と暗い星明かりとでは光強度は108~1010倍ほども違うが,人間は昼夜を通して,視覚を頼りに周囲の様子を知ることができる。人間の眼の網膜には,感度の異なる光受容細胞として桿体rodと錐体coneの2種類しかなく(錐体には通常,同調波長の異なる3種類がある),この2種類のみで大きな光強度変化に対応できているのは,それぞれが順応というしくみを備えているからにほかならない。

【感覚的順応のメカニズム】 明るい環境から暗い環境に移動すると直後は何も見えないが,しばらくすると薄暗い光を感じるようになり,徐々に周囲の様子が見えてくる。この現象は環境の光強度の低下に伴って視覚系の感度が向上することによるもので,暗順応dark adaptationとよばれる。なお,暗順応が視覚系の感度向上であるというのは,順応を感度低下とした前述の説明と矛盾するかもしれないが,これは暗順応を暗さに対する感度が低下する(暗いと感じにくくなる)ことととらえると矛盾しない。

 網膜上の同じ位置における光点の閾値を,暗い環境に入ってからの経過時間に対してプロットした曲線は,暗順応曲線とよばれる。342ページ図は,注視点から少しずれた位置に光点を呈示した際の暗順応曲線の概形を示す。時間が経過するにつれ閾値が下がり,約30分後には感度が最大に達する。この暗順応曲線の特記すべき特徴は,8分から10分ほど経過した時点で屈曲点(コールラウシュの屈曲点Kohlrausch kink)が現われることである。この屈曲点以前では閾値付近の光点に対して色覚があるが,以後では色は感じられない(Hecht,S.,Haig,C.,& Chase,A.M.,1937)。すなわち,屈曲点以前の曲線は網膜に存在する2種類の光感受細胞のうち明所視および色覚の基盤となる錐体の性質を反映しており,後の曲線は暗所視の基盤となる桿体の性質を反映している。錐体の暗順応は速いが,感度はある程度までしか上昇せず,10分ほどで感度変化が生じなくなる。これに対して桿体の暗順応は遅いが,時間をかけて,錐体よりも格段に弱い光でも感知できるレベルまで感度が上昇する。光点が投射されている網膜上の位置(中心窩の周辺部)には桿体と錐体の両方が存在するため,初めは暗順応の速い錐体の特徴が曲線に反映され,遅れて桿体の暗順応が顕在化して感度が一段と向上する。屈曲点は,桿体と錐体それぞれに依拠する暗順応曲線の交点というわけである。

 暗順応の生理学的メカニズムは,光感受細胞に含まれる色素の分解と再合成に基づいている。たとえば,桿体一つには約1000万個のロドプシンという色素が含まれており,ロドプシンは光量子を吸収するとオプシンレチナールに分解される。ロドプシンの分解が引き金となって桿体の活性化が起こるが,一度分解された色素は酵素の働きにより再合成されるまで,新たな活性化プロセスにかかわることができない。明るい光のもとではほとんどのロドプシンが分解されている状態,すなわち飽和状態となっているため桿体の感度は低い。ところが暗い環境に入ってある程度の時間が経過すると,徐々に再合成された状態を保つロドプシンの量が増え,桿体の感度が上がるというしくみである。色素の再合成にかかる時間はロドプシンで30分,錐体の色素で6分と大きく異なっており,このことが桿体と錐体の暗順応時間特性の違いにかかわっている。

 暗順応の状況とは反対に,暗い環境から明るい環境に移動すると(例:長いトンネルを抜けた時),一瞬まぶしく感じて周囲が見えないが,すぐに周囲が見えるようになる。この現象は明順応light adaptationとよばれる。明順応は,暗順応の逆のメカニズムによって視覚系の感度が低下する現象である。明順応は,暗順応に比べて急速に進むが,これは色素の分解が再合成とは違って即時に起こることによる。

 視覚に関してはほかにも色や運動,傾きなど,さまざまな視覚的特徴への順応が生じることが知られている。明るさの順応では,網膜の受容器レベルの細胞の機構が大きな役割を果たすと考えられるが,他の順応にはより高次の細胞の関与が示唆されている。感覚的順応は視覚だけでなくすべての感覚系に遍在するしくみであり,知覚の恒常性や,把握行動(触覚の順応)にも深くかかわっていると考えられている。

順応水準adaptation level(AL)】 感覚的順応は,知覚の基準の変化としてとらえることもできる。暗順応・明順応でいえば,基準となる輝度が周囲の輝度に従って更新され,そこからの変化量を主観的な明るさとして知覚するというものである。知覚の基準の変化を生じさせるという点で順応に似ているのが,馴化habituationという現象である。感覚的順応がある刺激に持続的にさらされた直後に生じるごく短時間の感覚変化であるのに対して,馴化は通常断続的に長期間さらされた刺激に対して生じる感覚の変化であり,たとえば自分の家の匂いに鈍感になることなどが挙げられる。馴化は長期にわたって持続する点や,識別感度に影響が見られないなどの点でも感覚的順応とは異なっており,学習がかかわっていると考えられている。

 ヘルソンHelson,H.(1948,1959,1964)は,刺激の知覚やそれに伴う判断は,同じ状況で呈示される他の刺激の強度やそれまでの知覚経験によって規定される準拠枠frame of referenceの内側で生じると考えた。そして,準拠枠に基づいて順応水準(中性,もしくは平衡状態として知覚される刺激レベル)が導かれ,これと与えられた刺激の強度との大小関係および差異の大きさに基づいて,具体的な刺激の知覚および判断が行なわれるという順応水準説adaptation level theoryを提唱した。なお,この説において,順応ということばは,感覚的順応だけでなく馴化などを含んだ広義の適応過程を意味することに注意してほしい。順応水準説を用いると,知覚の恒常性や対比などさまざまな知覚現象を説明することができる。たとえば,刺激強度についての判断を求める実験において,刺激系列中に直接判断を求めない刺激(係留刺激anchor stimulus)を挿入すると,後続の刺激についての判断が変わることが知られている(係留効果anchoring effect)。これは係留刺激によって順応水準が変化したことによると説明される。順応水準説は,現在では社会的態度や社会的行動,情動反応など,知覚以外のさまざまな分野にも適用されている。 → →感覚 →視覚 →知覚
〔薬師神 玲子〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「順応」の意味・わかりやすい解説

順応(生物学、心理学)
じゅんのう

生物が持続的な環境の変化に対処して、その生理的機能などを変化させ、生活を維持しようとする過程。適応とほぼ同じ意味に用いられるが、反応の過程が遺伝的である場合を適応adaptation、遺伝的でない場合を順応accommodationとして使い分けることもある。非遺伝的な反応過程であるということでは調整adjustment(調節または適合ともいう)と同義語である。

 したがって、狭い意味にとると、目の遠近順応のように、刺激の急速な変化にあわせた反応から、刺激が持続的であるときにしだいに感覚が鈍くなる「なれ」の現象(感覚の順応)までを含み、さらに広い意味では、温度や塩分濃度の変化に対する順化acclimationをも含む。たとえば、魚類の温度耐性は、あらかじめ経験してきた温度によって異なることが知られている。すなわち、より高温で飼育された魚の致死温度はより高くなること、また温度選択実験では、高温で飼育された魚はより高温を選択することが知られている。

[田中 晋]

心理学的順応

一般的には、個体ないしはその種々の機能、特性などが外的条件、とくに持続的な環境条件に応じて生理的・心理的に変化して、個体の内的状態や行動様式の適合、調整が行われること。ときに適応adjustment、調節accommodationなどの用語とほぼ同義に用いられる。とくに、社会的環境に対して個体の行動が適合するように変化した場合、社会的順応social adaptation、または適応とよび、自然的条件に対する順応と区別することもある。また順応の語は、個体ないしはその一定の機能、特性などが持続的な外的条件に対して特定の応答を生じなくなることをいい、一方、個体の能動性を含む変化には適応の用語をあてる場合がある。順応の語をこのように用いる場合には、馴化(じゅんか)ないし慣れhabituationとほぼ同義である。

 以上のような種々の意味合いにしたがって、順応の語は、さらに次のような各種の現象に対して用いられている。

〔1〕明・暗順応 たとえば、明るい所から暗い所に入ると、初めは弱い光を認めることができないが、時間の経過につれて認めうるようになる。このような光覚閾(いき)の低下を暗順応dark (scotopic) adaptationとよぶ。一方、暗い所から明るい所へ移ると、初めまぶしいがやがて閾値が上昇し慣れが生じるとともに、視力が増大してくる。これを明順応light (bright) adaptationとよぶ。前者の時間経過は30~40分以上にもわたり比較的緩やかに進行するのに対して、後者の経過は急激に数分以内で終わる。この明・暗順応では、網膜の感光細胞の感光度の変化とともに瞳孔(どうこう)の大きさが変化し、明順応時に収縮、暗順応時に拡散する。

〔2〕感性的体験の順応 同じ刺激が特定の感覚受容器に持続して与えられると、われわれの感性的体験の性質・強度・明瞭(めいりょう)度がしだいに低下し、ついには消失する。これは嗅覚(きゅうかく)、味覚、温度・圧などに対する皮膚感覚で著しい。聴覚ではその存在はかならずしも明瞭とはいえないが、視覚では同一の色調の刺激を持続視するとその飽和度、明るさが低下するといった色順応(いろじゅんのう)color (chromatic) adaptationが生じる。

〔3〕ギブソン効果 一定の曲率の曲線や屈折線を凝視すると、しだいにその曲率、屈折角度が減少して見える。これをギブソン効果Gibson's effectといい、順応の一種とみなされる。

〔4〕変換視における順応 レンズ、プリズム、鏡などを用いて、目に与えられる近刺激パターンになんらかの偏位、回転、変形などのゆがみを生じた光学的な空間的変換条件に一定期間置かれると、初期にはそのゆがみが知覚されるが、やがて知覚やそれに基づく行動(標的の指示、歩行、書字など)が、変換が与えられる以前の状態に戻り、外的環境との対応がしだいに回復して順応が生じてくる。たとえば上下が逆さまに見える眼鏡を長期間着用した場合、初め上下逆転の視覚が生じるとともに視野の動揺も伴って行動の混乱がおこるが、やがて視覚―運動間の共応が可能となるにつれて、正立視も生じてくるようになる。

〔5〕順応水準 大小、軽重、明暗など、種々の判断を行うにあたり、各個人の判断の基準となる主観的水準を順応水準adaptationlevel(AL)という。これは、その時点および判断に先だって個人に与えられた同種の刺激すべてにもっぱら依存して形成される。ヘルソンH. Helsonは、この順応水準についての量的な法則化を試み、(1)現在、直接判断の対象となっている刺激(S)、(2)背景ないし文脈刺激(B)、(3)過去経験の効果、その他生体の内的刺激条件(R)の3種の刺激値に過当に重みづけした加重対数平均として記述されるとした〔ALK(SpBqRr)〕。これは、中性的反応(たとえば大きくもなければ小さくもないなどの)を引き起こす刺激値であり、そこを規準として正反応(たとえば大)、負反応(小)を生じさせる。この場合、中性的反応を引き起こす刺激に対して一種の順応が生じていると想定されている。

〔6〕その他 学習課題や作業課題において、同一課題の反復につれて、課題遂行のやり方がより能率的になることを順応という。この用法は前述の社会的順応の用法にやや近い。

[鹿取廣人]


順応(視覚)
じゅんのう

目の網膜が受ける輝度や色度の変化に対応して視覚系の性質がなじむ過程、およびなじんだ状態をいう。両者を区別する場合は、前者を順応過程、後者を順応状態という。輝度順応は複雑で、昼間とか、よく照明された場所のように、周囲が明るい(1平方メートル当り3カンデラ以上)場合は、網膜の中の錐状体(すいじょうたい)視細胞だけが働く明順応の状態になって、明暗変化も色質もはっきり見ることができる。しかし、月夜とか、照明光を消した場所のように周囲が暗い(1平方メートル当り0.03カンデラ以下)場合には、網膜の中の桿状体(かんじょうたい)視細胞だけが働く暗順応の状態になって、色質の見分けができず、明暗変化が大まかにしかわからない視力の悪い状態になる。順応過程の時間は、方向によって差があり、暗から明への変化では1分以内と短いが、明から暗への変化では5~30分もかかる。このことは、映画館へ入ったときにしばらく何も見えないこと、館から出たときにはまぶしいけれども視覚がすぐ回復するという経験からよくわかる。周囲の輝度が上記の中間の場合には、薄明視といって、錐状体、桿状体の両視細胞が働く視覚状態になり、ここでは赤と青の見え方が大きく変わる。赤は暗くなるとすぐ見えなくなるが、青は暗くなっても見えるという現象がおこる。これをプルキンエ現象という。

 色(いろ)順応は主要照明の色に目がなじむことで、たとえば赤っぽい光の照明に対しては、赤の色覚が緑・青の色覚よりも強く抑制されて、全体としてバランスのとれた色覚になる。このために白い紙は昼光でも白く見え、電球光(黄みを帯びている)で見ても白く感じることになる。カラー写真では色順応がないために、たとえばデーライトタイプのフィルムで電球照明の場所や物を撮影するときには、青色の色温度変換フィルターをカメラレンズの前にかける必要がある。

[東 尭]

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改訂新版 世界大百科事典 「順応」の意味・わかりやすい解説

順応 (じゅんのう)

生物個体の生理的性質が,環境条件の変化に応じて,生存に有利な方向に徐々に変化する現象。たとえばメダカなどの淡水魚が徐々に塩水になれて,最終的に海水でも生活できるようになる塩分順応,高温や低温で飼育された動物が,それぞれ高温や低温に強くなる温度順応,空気の希薄な高地に数日~数週間滞在すると血中ヘモグロビンが増加し,肺や心臓の機能が調整されて平常に近い活動ができるようになる高度順応など,さまざまの環境要因にたいする順応がある。一般には非遺伝的な適応adaptation現象であって多くは可逆的変化である。実験的に特定の環境条件を変化させたときに生じる順応(順化)acclimationにたいして,季節や地理的条件などの違いによる自然環境下でみられる順応を気候順化acclimatizationという。これには多くの場合,複数の環境要因が関与していて,たとえば温度のほかに光周期,栄養などの要因を考える必要がある。

 感覚生理学の分野では持続的な刺激にたいする受容器の感受性の低下,光の強弱にたいする目の調節や色素の反応(明暗順応),眼の遠近調節(遠近順応)など,短時間におこる生理的反応accommodationにたいしてこの語を使用する。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「順応」の意味・わかりやすい解説

順応
じゅんのう
adaptation

一般的には生物がその環境に,より適したものに変化していく現象をさすが,遺伝的変異に自然選択が働くものと遺伝的変化を伴わないものとに区別される場合,特に J.ピアジェによれば,後者を適応に対して順応という。また順応には,環境に対して個体自身が変化する場合と環境を変化させる場合とがあり,前者を調節,後者を同化と呼び,これらが生体のレベルで生理的に行われる場合と心理的なレベルで行動的に行われる場合とに区別される。

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百科事典マイペディア 「順応」の意味・わかりやすい解説

順応【じゅんのう】

生物の生理的性質が,環境条件の変化に適合するような方向へ変化する現象。温度順応,高度順応,塩分順応などがあり,一般に非遺伝的で,可逆的な変化である。順化は順応とそれほど明確に区別されるわけではないが,気候順化や高地順化という使われ方からもわかるように,順応よりも長期にわたる変化をいう。なお感覚生理学の分野では,持続的な刺激によって受容器の感受性が低下することをいい,明暗順応や遠近順応といった使われ方をする。

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普及版 字通 「順応」の読み・字形・画数・意味

【順応】じゆんおう

適応する。

字通「順」の項目を見る

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栄養・生化学辞典 「順応」の解説

順応

 →馴化

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世界大百科事典(旧版)内の順応の言及

【感覚】より

…これはオペラント条件づけの方法を用いて,感覚刺激とそれによって引き起こされる行動の変化を観察,計測するものである。例えば視覚でよく知られている暗順応の時間経過をハトを使って行った実験が有名である。ハトに,刺激光を見たときにAのキーをつっつき,刺激光が見えないときBのキーをつっつくようオペラント条件づけの方法で学習させる。…

【触覚】より

…2点弁別では男女差はない(図2)。 一定の刺激が続いているにもかかわらず,感覚の強さがしだいに弱くなるか消失することを順応(なれ)という。完全ななれにいたるのに要する時間は刺激の強さに比例する。…

※「順応」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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