灯籠踊(読み)トウロウオドリ

デジタル大辞泉 「灯籠踊」の意味・読み・例文・類語

とうろう‐おどり〔‐をどり〕【灯籠踊(り)】

盂蘭盆うらぼん祭礼の際に、点灯した灯籠を頭にのせて踊る風流ふりゅう踊り京都花園踊りなど、主に、関西以西に分布

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精選版 日本国語大辞典 「灯籠踊」の意味・読み・例文・類語

とうろう‐おどり‥をどり【灯籠踊】

  1. 〘 名詞 〙 盆や祭礼に、火を入れた灯籠を頭上にのせておどる踊り。多く角形の、美しい模様や切り紙を張りつけたりした灯籠で、下に幕を張り踊り手の顔が隠れるようになっている。京都の花園踊りなど。《 季語・秋 》 〔日次紀事(1685)〕
    1. 灯籠踊〈骨董集〉
      灯籠踊〈骨董集〉

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改訂新版 世界大百科事典 「灯籠踊」の意味・わかりやすい解説

灯籠踊 (とうろうおどり)

民俗芸能。風流(ふりゆう)踊一種で,頭に美しい切子(きりこ)灯籠などをかずいて踊る。盂蘭盆会(うらぼんえ)に意匠を凝らした灯籠を掲げ,また贈答することは古くから行われているが,中世後期に盆に風流の踊りが流行すると,その趣向として美しい女衣装を着,頭に灯籠を置いた青年の一団が,小歌にあわせて振りをした。これは文明年間(1469-87)初頭,奈良における風流踊にみえるのが早い(《経覚私要鈔》)。のちに著名となったのは京都洛北の灯籠踊で,岩倉,花園,高野などでは江戸時代も盛んであった。現在も京都市左京区八瀬の〈赦免地(しやめんち)踊〉,久多の〈花笠踊〉などに残るほか,岩手県の大念仏系剣舞(だいねんぶつけいけんばい)(剣舞(けんばい))などに古い姿を残す。熊本県山鹿市の山鹿(やまが)灯籠踊もその一つであるが,民謡の《よへほ節》にあわせた盆踊となっている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「灯籠踊」の意味・わかりやすい解説

灯籠踊
とうろうおどり

灯籠を頭にかぶって踊る風流踊 (ふりゅうおどり) の一種。盆の踊りで,京都洛北のものが古くから記録されて知られていた。いまは京都市八瀬の赦免地踊 (しゃめんちおどり) ,広島県飯室の切子踊,熊本県山鹿の灯籠踊などが有名である。

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世界大百科事典(旧版)内の灯籠踊の言及

【赦免地踊】より

…民俗芸能。京都市左京区八瀬(やせ)の天満宮摂社,秋元神社例祭(10月11日)に奉納される風流(ふりゆう)踊で,灯籠踊ともいう。灯籠を頭にのせ灯籠着(とろぎ)と呼ぶ女装をした青年8人を中心に,音頭取り,太鼓打ち,新発意(しんぼち)(踊りの指導者),踊り子が〈道歌(みちうた)〉をうたいながら神社に練り込む。…

※「灯籠踊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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