斜長石を6種に細分したときの1種。現在、鉱物学上は独立種として扱わず、曹長石に分類される。化学組成上、曹長石と灰長石成分の割合で定義される。肉眼による他の斜長石との識別は困難であるが、花崗岩(かこうがん)、花崗斑岩(はんがん)の斑晶、日本産のいわゆる片麻岩を構成する斜長石の多くは灰曹長石である。ほかに、緑簾石(りょくれんせき)~角閃(かくせん)岩相程度の変成度の緑色片岩、石英片岩、雲母(うんも)片岩など、泥質岩起源のホルンフェルス、粗面岩、粗面安山岩などの火山岩中に産する。英名は、曹長石より劈開(へきかい)が乏しいという意味のギリシア語に由来する。和名は化学組成による。
[松原 聰]
…組成範囲によって次のような名が与えられている。Ab100An0~Ab90An10=アルバイトalbite(曹長石),Ab90An10~Ab70An30=オリゴクレースoligoclase(灰曹長石),Ab70An30~Ab50An50=アンデシンandesine(中性長石),Ab50An50~Ab30An70=ラブラドライトlabradorite(曹灰長石),Ab30An70~Ab10An90=バイトウナイトbytownite(亜灰長石),Ab10An90~Ab0An100=アノーサイトanorthite(灰長石)。斜長石は,火成岩をはじめ変成岩,堆積岩に広く産する。…
※「灰曹長石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新