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無煙火薬 むえんかやくsmokeless powder

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

無煙火薬
むえんかやく
smokeless powder

黒色火薬に比べて煙が非常に少い火薬。発射薬,推進薬に使われるニトロセルロース (綿薬) 系火薬で,1890年頃に発明された。現在では基剤として,ニトロセルロース,ニトログリセリンニトログアニジンの3つがあり,基剤の数によって,シングルベース火薬ダブルベース火薬などに分けられる。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉の解説

むえん‐かやく〔‐クワヤク〕【無煙火薬】

黒色火薬に比べて、発煙量が非常に少ない火薬。ニトロセルロースニトログリセリンなどを用いた火薬をいう。

出典|小学館
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百科事典マイペディアの解説

無煙火薬【むえんかやく】

黒色火薬に比べて発射の際の煙の発生の少ない発射薬。19世紀の終りにフランスで開発され,陸軍の制式火薬になってから普及。ニトロセルロースを単独で基剤とするシングルベース火薬と,これにニトログリセリンを加えたものを基剤とするダブルベース火薬,さらにニトログアニジンを加えた基剤のトリプルベース火薬が主。

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世界大百科事典 第2版の解説

むえんかやく【無煙火薬 smokeless powder】

無煙火薬はニトロセルロース,ニトログリセリンなどを主剤とする火薬で,発射薬や推進薬として用いられている。発射の際に,黒色火薬と異なり煙の発生が少ないので無煙火薬といわれるようになったが,厳密な意味での無煙ではない。1884年フランスのビエイユP.Vieilleはニトロセルロースをエーテルアルコールの混合液で膠化(こうか)させ,これを成形して乾燥し本格的な無煙火薬をつくった。これは砲用発射薬として優れていたので,86年フランス政府は陸軍の制式火薬とし,当時の陸軍大臣ブーランジェG.E.Boulangerの功績をたたえB火薬と名づけた。

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大辞林 第三版の解説

むえんかやく【無煙火薬】

発射薬・推進薬として用いられるニトログリセリン・硝酸セルロースなどの硝酸エステル系の火薬。黒色火薬に比べ、発煙量が少ない。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

無煙火薬
むえんかやく
smokeless powder

発射薬のうちニトロセルロース、ニトログリセリンなどを主剤とする火薬をいう。黒色火薬と異なり、発砲の際に煙が少ないので無煙火薬とよばれるようになった。1884年フランスのビエイユPaul Vieille(1854―1934)は、ニトロセルロースをエーテル、アルコール混合液で膠化(こうか)させ、これを成型して乾燥し、本格的な無煙火薬をつくった。これは砲用発射薬として優れていたので、1886年フランスは陸軍の制式火薬とし、当時の陸軍大臣ブーランジェGeorges Ernest Jean Marie Boulanger(1837―1891)の功績をたたえてB火薬と名づけた。B火薬は今日のシングルベース無煙火薬のはしりであった。
 1887年スウェーデンのノーベルは、窒素量約12%のニトロセルロースとニトログリセリンとを混ぜて練って成型して無煙火薬をつくり、バリスタイトと命名した。1888年にイギリスのアーベルFrederick Augustus Abel(1827―1902)とJ・デュワーは、窒素量13%以上のニトロセルロースとニトログリセリンとの混合物をアセトンで練って成型し、溶剤を蒸発させて無煙火薬をつくり、コルダイトと命名した。バリスタイトおよびコルダイトは、ニトロセルロースとニトログリセリンからなる今日のダブルベース無煙火薬の始まりである。
 第二次世界大戦中、ドイツおよびイギリスでは、無煙火薬にニトログアニジンを加える研究が行われ、砲孔内の焼食を抑制し、砲孔炎を少なくすることに成功した。このニトロセルロース、ニトログリセリンおよびニトログアニジンの3成分を主剤とする無煙火薬はトリプルベース無煙火薬とよばれている。現在、無煙火薬をさらに改良する試みとしてRDX(ヘキソーゲン)などの高性能爆薬やエネルギー可塑剤(単位質量当りのエネルギーが高く、なおかつ、ある材料に柔軟性を与えたり、加工しやすくしたりするために添加する物質)を配合する研究などが行われている。[吉田忠雄・伊達新吾]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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