無礼(読み)ブレイ

デジタル大辞泉 「無礼」の意味・読み・例文・類語

ぶ‐れい【無礼】

[名・形動]《古くは「ぶらい」「むらい」とも》礼儀にはずれること。また、そのさま。失礼不躾ぶしつけ無作法。「無礼態度をとる」
失礼[用法]
[類語]失礼失敬ぶしつけ無作法非礼欠礼不敬無遠慮礼を失する遠慮会釈もない忌憚ない・馴れ馴れしい

なめ【無礼】

[形動][文][ナリ]形容詞「なめし」の語幹から》無礼であるさま。無作法。
座客の―なるを厭いてか」〈鴎外うたかたの記〉

む‐らい【無礼】

ぶれい(無礼)」に同じ。
「―の罪はゆるされなむや」〈常夏

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「無礼」の意味・読み・例文・類語

なめ【無礼】

  1. [ 1 ] ( 形容詞「なめし」の語幹 ) 無礼であること。感動表現に用いる。
    1. [初出の実例]「『コリャ命取め』としなだれかかれば、『オオなめ、そんな事は嫌ひでござんす』」(出典:浄瑠璃・祇園女御九重錦(1760)一)
  2. [ 2 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙 無礼なさま。
    1. [初出の実例]「名家より招かるるに行かざるも無礼(ナメ)なるべし」(出典:春迺屋漫筆(1891)〈坪内逍遙〉をかし)

ぶ‐れい【無礼・不礼】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) 礼儀にはずれること。また、そのさま。ぶしつけ。失礼。ぶらい。
    1. [初出の実例]「あやまって殿下へ無礼(ブレイ)の由を申さばやとこそおもへ」(出典:高野本平家(13C前)一)
    2. 「心やすだての不礼(ブレイ)のみ後悔」(出典:仮名草子・悔草(1647)上)
    3. [その他の文献]〔論語‐泰伯〕

ぶ‐らい【無礼】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) =ぶれい(無礼)
    1. [初出の実例]「不礼 フライ」(出典:文明本節用集(室町中))
    2. 「然る方ざまとは知ずして大く無礼(ブライ)を仕りぬ」(出典:読本近世説美少年録(1829‐32)二)

む‐らい【無礼】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 「む」「らい」はそれぞれ「無」「礼」の呉音 ) 礼儀に外れること。また、そのさま。失礼。ぶれい。
    1. [初出の実例]「如此之服、大成無礼」(出典:続日本紀‐和銅五年(712)一二月辛丑)

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