忌憚(読み)きたん

精選版 日本国語大辞典 「忌憚」の意味・読み・例文・類語

き‐たん【忌憚】

〘名〙 忌みはばかること。遠慮すること。多く打消の語を伴って用いられる。
江談抄(1111頃)二「昔人食鹿殊不忌憚歟」
多甚古村(1939)〈井伏鱒二水喧嘩の件「忌憚のない意見をきかして下され」 〔礼記‐中庸〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「忌憚」の意味・読み・例文・類語

き‐たん【忌×憚】

[名](スル)
いみはばかること。きらいいやがること。
友達から―され軽蔑されるような人間」〈谷崎異端者の悲しみ〉
遠慮すること。多く、否定の語を伴って用いられる。「どうぞ忌憚のないご意見を」
[類語]遠慮気兼ね心置きはばか控え目斟酌しんしゃく謹慎内輪憚る控える差し控える慎む断る

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「忌憚」の読み・字形・画数・意味

【忌憚】きたん

いみはばかる。遠慮する。〔中庸、二〕小人の中庸に反するや、~小人にして忌憚無きなり。

字通「忌」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android