忌憚(読み)キタン

デジタル大辞泉 「忌憚」の意味・読み・例文・類語

き‐たん【忌×憚】

[名](スル)
いみはばかること。きらいいやがること。
友達から―され軽蔑されるような人間」〈谷崎異端者の悲しみ〉
遠慮すること。多く、否定の語を伴って用いられる。「どうぞ忌憚のないご意見を」
[類語]遠慮気兼ね心置きはばか控え目斟酌しんしゃく謹慎内輪憚る控える差し控える慎む断る

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精選版 日本国語大辞典 「忌憚」の意味・読み・例文・類語

き‐たん【忌憚】

  1. 〘 名詞 〙 忌みはばかること。遠慮すること。多く打消の語を伴って用いられる。
    1. [初出の実例]「昔人食鹿殊不忌憚歟」(出典江談抄(1111頃)二)
    2. 「忌憚のない意見をきかして下され」(出典:多甚古村(1939)〈井伏鱒二〉水喧嘩の件)
    3. [その他の文献]〔礼記‐中庸〕

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普及版 字通 「忌憚」の読み・字形・画数・意味

【忌憚】きたん

いみはばかる。遠慮する。〔中庸、二〕小人の中庸に反するや、~小人にして忌憚無きなり。

字通「忌」の項目を見る

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