煙景(読み)エンケイ

精選版 日本国語大辞典 「煙景」の意味・読み・例文・類語

えん‐けい【煙景・烟景】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 霞がたなびいた春の景色。
    1. [初出の実例]「芳春烟景早朝晴、使客乗時出前庭」(出典経国集(827)一一・早春観打毬一首〈嵯峨天皇〉)
    2. [その他の文献]〔李白‐春夜宴桃李園序〕
  3. ( 中国、唐の崔塗の詩「春夕旅懐」にみえる「五湖煙景有誰争」の「五湖」と「五箇(五百文)」の音が通ずることから、「五湖」との連想による ) 銭五百文の異名遠景煙草(えんそう)
    1. [初出の実例]「以煙景高岡」(出典:蔭凉軒日録‐長享三年(1489)正月一二日)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「煙景」の読み・字形・画数・意味

【煙景】えんけい

かすんだ春の景色。唐・李白春夜桃李園に宴するの序〕況(いは)んや陽春、我を召すに景を以てし、大塊我に假すにを以てするをや。桃李の園に會し、天倫の樂事を序す

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