schistosity
片状構造とも。柱状・針状または板状・鱗片状の結晶が一定方向に配列して生ずる線状または面状の構造(A.Harker, 1932)。前者を線状片理(linear schistosity),後者を面状片理(planar schistosity)ということがある。形態定向性に相当する。しかし前者は線構造に含められ,片理といえば後者を指す。しばしば葉状構造(foliation)を片理の意味に用いることがある(E.B.Knopf et al.,1938;H.W.Fairbairn, 1949;F.J.Turner et al.,1951など)が,葉状構造は,一般に劈開(cleavage)と片理の両方に用いられる。片理は結晶片岩を特徴づける構造で,雲母・緑泥石・滑石などの板状結晶の配列,または角閃石・緑れん石などの柱状結晶の面状配列によってできる。H.C.Sorby(1853)は,これらの結晶が岩石の圧延面に平行になるように内回転して片理が生ずると考えた。しかし,このような直接的要素運動が原因になることはほとんどない。片理面の形成は,初生的な堆積構造を含む既存の面構造に沿う結晶成長,または岩石のダクタイルな流動に伴う再結晶作用によってつくられると考えられている。
執筆者:小島 丈児・大和田 正明
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
結晶片岩に特徴的にみられる構造で,これによって岩石は薄く平行にはがれやすくなる。雲母,緑泥石,滑石などの板状鉱物が平行に配列したり,角セン石,緑レン石などの柱状結晶が平面状に配列することによってできる。広域変成岩が力を受けたとき,その方向(正確には最大圧縮ひずみの主軸の方向)に直交する方向に結晶が成長したり,粒子が回転したりして形成されると説明されてきた。しかし,片理面は層理面とほぼ平行なものが多く,一般に傾斜もゆるいため,層理面に沿う既存の鉱物が再結晶時にさらに成長したりして,層理面を模写するように鉱物が配列してできたものと思われる。最近では,典型的な結晶片岩といわれる石英に富む薄層と雲母に富む薄層との極微細互層も,変成分化作用によって石英の分結脈を生じたのではなく,もともとチャートと泥岩の極微細互層(チャートラミナイト)であったとする説もでている。このように,既存の異方性の面をなぞる変成作用を模写変成作用ともよぶ。
執筆者:岩松 暉
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
変成岩において、ある特定の鉱物が面状に集中配列したために生ずる、著しい定方向組織。とくに、雲母(うんも)や緑泥石のような鱗片(りんぺん)状鉱物が底面を平行にして配列する場合や、角閃(かくせん)石のような柱状鉱物が伸長方向を平行にして配列する場合には、岩石に顕著な片理が生ずる。とくに前者のような場合には、片理のみならず、岩石が片理の方向に割れやすい性質を示す。この性質を、岩石の劈開(へきかい)という。片理は比較的低温な条件の下における広域変成作用を受けた岩石、すなわち結晶片岩にもっともよく現れる。これは、そのような条件下では変成再結晶における変形作用の効果が著しいため、雲母、緑泥石、角閃石などの特殊な晶癖をもつ鉱物の定向配列が生じやすいからであるといわれている。なお、片理は、岩石の層理と平行に生じることが多いが、そうでなく、両者が大きな角度で交わる例も少なくない。
[橋本光男]
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