特殊船(読み)とくしゅせん(英語表記)special service ship

精選版 日本国語大辞典 「特殊船」の意味・読み・例文・類語

とくしゅ‐せん【特殊船】

  1. 〘 名詞 〙 特殊の用途に使用される船舶軍艦・商船以外の移民船・漁船作業船・運搬船などをさす。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「特殊船」の意味・わかりやすい解説

特殊船
とくしゅせん
special service ship

作業目的に沿う船体構造と設備をもち,特殊な作業,任務に従事する船。漁船,作業船,取締船,調査船,貨車や自動車の渡船,はしけ,給油・給炭・給水船などの運搬船,水先船検疫船灯船練習船灯台業務用船,診療船,探検船,ヨット,モータボート,ボートなどにいたるまで種々の船がある。漁船には漁労船と工船,魚を市場へ運搬する運搬漁船などがあり,作業船には押船,引船,浚渫船,クレーン船,ケーブル敷設船,海難救助船砕氷船,消防船,採金船,削岩船,杭打船などがある。取締船は,海難救助や海上の安全秩序の維持にあたる海上保安庁の巡視船,水上警察の警備船,税関の監視船など,調査船には気象観測船,水路の測量船,海洋調査船などがある。港内で水や油,石炭などを供給してまわるのがそれぞれ給水船,給油船,給炭船で,はしけは河川湖沼運河,港内などで引船や押船に助けられて貨物を運ぶが,引船や押船には航洋船の大型化や新しい巨大航走システムの出現に伴い,今日ではかなり高馬力のものがある。クレーン船にも数千tを巻上げることのできる強力なものがあるし,海洋開発に使用される巨大な掘削機を積んだはしけもあり,その他の作業船も大型・機械化した巨大な作業能力をもつものがある。水先船は水先案内人を乗せる船,検疫船は外国から感染症が侵入するのを防ぐための検疫を担当する船,練習船は商船学校の学生の航海実習をするための船であり,灯船は係留して灯台の代役をつとめる船である。

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