獅子島(読み)ししじま

日本歴史地名大系 「獅子島」の解説

獅子島
ししじま

[現在地名]東町獅子島

伊唐いから島・諸浦しようら島北東方の八代海に浮ぶ。周囲四一・八キロ、面積一七・六平方キロ。周辺にはまえ島・島・みねノ島など八つの小島がある。島の中央に七郎しちろう(三九三メートル)がそびえ、耕地水田・畑ともに乏しい。隆起によって一億五千万年前に誕生した島で、至る所アンモナイトや三角貝などの化石がみられ、化石の島として名高い。島の最高所である七郎山山頂でも貝の化石が発見され、昭和六二年(一九八七)には県立博物館に島内で発見された六千五〇〇万年前のソテツの化石が収蔵された。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「獅子島」の意味・わかりやすい解説

獅子島
ししじま

九州本土と天草上島(あまくさかみしま)・下島、および長島に囲まれる八代海(やつしろかい)に浮かぶ小島で、鹿児島県出水(いずみ)郡長島町に属する。面積17.05平方キロメートル。海岸線の出入りが著しく、山がちの地形である。最高点は七郎山(しちろうさん)の393メートル。白亜紀~古第三紀に形成された堆積岩(たいせきがん)類よりなる。アンモナイト、貨幣石、クビナガリュウなどの化石を産する。ブリ・タイの養殖が行われる。北西部海岸は雲仙(うんぜん)天草国立公園に指定されている。島西部の片側(かたそば)港より天草下島中田港、諸浦(しょうら)島の諸浦港まで、それぞれ船便がある。人口860(2009)。

[塚田公彦]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「獅子島」の意味・わかりやすい解説

獅子島
ししじま

鹿児島県北西部,八代海に浮かぶ小島。長島町に属する。全体に山がちの島で,最高点は七郎山 (393m) 。入江が多く,半農半漁の小集落が点在する。産業はイワシ漁業およびブリ,タラ,ワカメ,真珠などの養殖が中心で,ほかに段々畑を利用したサツマイモの栽培も行なわれる。北部,西部の海岸は雲仙天草国立公園に属する。片側港より諸浦島 (しょうらじま) の諸浦港,熊本県天草市の中田港へ天長フェリーで結ばれる。面積 17.01km2。人口 981 (2000) 。

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デジタル大辞泉プラス 「獅子島」の解説

獅子島〔鹿児島県〕

九州、天草諸島の天草下島の南東、八代海の中ほどに位置する島。面積約17.05平方キロメートル。鹿児島県出水郡長島町に属する。柑橘類の栽培が盛ん。約2億年前に隆起した島とされ、アンモナイトやクビナガリュウの化石が発見されている。

獅子島〔三重県〕

三重県度会郡(わたらいぐん)の五ケ所湾奥に位置する無人島。ハマジンチョウの本州唯一の自生地として知られる。

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