けんぽ‐なし【玄圃梨】
〘名〙
クロウメモドキ科の落葉高木。
本州、四国、九州および
朝鮮、中国の
山野に生える。高さ一五メートル、径〇・五メートルに達する。
樹皮は暗灰色で浅く縦に裂ける。葉は互生し、柄をもち長さ八~一五センチメートルの
広卵形で先はとがり縁に
鋸歯(きょし)がある。
初夏、枝端または
葉腋(ようえき)に
淡緑色の小さな五弁花を
多数集めてつける。
果実は
球形で
紫黒色に熟す。花序の枝は果時には湾曲して肉質に肥大し、
赤みを帯び
甘味があって食べられる。果実は
疱瘡にきくとされ、生食すると酒酔をさますという。漢名は
枳椇または癩漢指頭。
けんぽ。けんぽがなし。けんぽのなし。けんぽんなし。《季・秋》 〔俳諧・滑稽雑談(1713)〕
けんぽ‐の‐なし【玄圃梨】
※
御伽草子・鉢かづき(室町末)「銀にて作りたる、けんぽの梨
(ナシ)」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「玄圃梨」の意味・読み・例文・類語
けんぽ‐なし【▽玄×圃梨】
クロウメモドキ科の落葉高木。山野に自生。葉は広卵形で先がとがる。夏に淡緑色の小花を多数つけ、球形の果実がなる。秋に果実の柄が肥大し、甘く食用となる。《季 秋》「柴焚くや柴の中なる―/冬葉」
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玄圃梨 (ケンポナシ・ケンポガナシ;ケンポノナシ;ゲンボガナシ;ゲンボノナシ)
学名:Hovenia dulcis
植物。クロウメモドキ科の落葉高木,薬用植物
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報