ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「仙北市」の意味・わかりやすい解説 仙北〔市〕せんぼく 秋田県東部,田沢湖の周囲に広がる市。東部に駒ヶ岳や焼山など奥羽山脈の山々が連なり,南西部は仙北平野の一部をなす。東で岩手県に接する。2005年田沢湖町,角館町,西木村が合体して市制。南部の角館は戦国時代末期蘆名氏の城下町,近世には佐竹氏北家の城下町として発展。今日でも武家屋敷や古い商家が残り,重要伝統的建造物群保存地区に指定される。東部の生保内は江戸時代に番所が置かれ,秋田藩と盛岡藩を結ぶ交通の要地として繁栄した。農業は平野部を中心に,米作やホウレンソウなどの野菜栽培,花卉園芸が行なわれる。山間部では林業が盛んで,木材や木炭,木工製品を産する。玉川水系にはダムが多く,県内の重要な電源地帯。田沢湖高原,抱返り渓谷,乳頭温泉郷,玉川温泉などの観光資源にも恵まれる。生保内の草なぎ家住宅は国指定重要文化財,田沢湖のまるきぶねは国の重要有形民俗文化財。毎年 9月に行なわれる角館祭りのやま行事(→角館のお祭り)は国の重要無形民俗文化財に指定されており,2016年に「山・鉾・屋台行事」の一つとして国際連合教育科学文化機関 UNESCOの世界無形遺産に登録された。檜木内川堤のサクラ並木は国の名勝,玉川温泉の北投石は国の特別天然記念物,秋田駒ヶ岳高山植物帯,および角館のシダレザクラは国の天然記念物にそれぞれ指定。市の一部は十和田八幡平国立公園,田沢湖抱返り県立自然公園に属する。JR田沢湖線,秋田新幹線が通り,角館駅は秋田内陸縦貫鉄道の起点。国道46号線(角館街道)は市の南西部で 105号線(大覚野街道)と交差,東部の生保内付近で 341号線が分岐する。面積 1093.56km2。人口 2万4610(2020)。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by
日本歴史地名大系 「仙北市」の解説 仙北市せんぼくし 2005年9月20日:仙北郡角館町・西木村・田沢湖町が合併・市制施行⇒【角館町】秋田県:仙北郡⇒【西木村】秋田県:仙北郡⇒【田沢湖町】秋田県:仙北郡 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by