中国、盛唐の詩人。字(あざな)は少伯。京兆(けいちょう)(陝西(せんせい)省西安(せいあん)市)あるいは江寧(こうねい)(江蘇(こうそ)省南京(ナンキン)市)の出身という。校書郎から氾水(はんすい)(河南省)の尉(い)となったが礼儀作法を無視し、江寧の丞(じょう)に左遷された。安禄山(あんろくざん)の乱のとき郷里に逃げ帰り、そこで刺史の閭丘暁(りょきゅうぎょう)に殺された。「七言絶句の聖人」と称され、辺塞(へんさい)や閨怨(けいえん)の詩に巧みであった。「青海長雲 雪山暗し/孤城遙(はる)かに望む 玉門関(ぎょくもんかん)/黄沙百戦 金甲を穿(うが)つも/楼蘭(ろうらん)を破(やぶ)らずんば終(つい)に還(かえ)らじ」(従軍行)。『王昌齢詩集』5巻、『詩格』1巻が伝わる。
[市川桃子]
『高木正一著『新訂中国古典選14 唐詩選 上』(1965・朝日新聞社)』
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中国,盛唐の詩人。字は少伯。京兆長安(陝西省)の人。李白,孟浩然らと交遊があった。開元15年(727),進士に及第。放漫な性格のため,官僚としては不遇におわった。閨怨の情を主題とする七言絶句にすぐれるが,辺境従軍の詩や送別の詩にも佳作が多い。また詩作の技法を論じた書《詩格》があり,空海の《文鏡秘府論》に節録される。《王昌齢詩集》3巻が伝わる。
執筆者:荒井 健
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