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現職教育 げんしょくきょういく on-the-job education

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

現職教育
げんしょくきょういく
on-the-job education

職業的能力の向上,改善を目的として,在職のまま計画的に知識,技術の教育を施すこと。教員,官公庁職員,近代的企業の従業員などに対して組織的に行われている。教員についての問題を例にすると,1966年の ILOの「教員の地位に関する勧告」では「教育の質と内容および教育技術の体系的改善を確保するための現職教育」の重要性が強調されている。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉の解説

げんしょく‐きょういく〔‐ケウイク〕【現職教育】

ある職務・職業に就いている者が、新しい知識を身につけ、技術を向上させるために受ける教育。教員研修企業内教育など。

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大辞林 第三版の解説

げんしょくきょういく【現職教育】

現に職についている者が在職のままで教育を受けること。企業内教育・教員の研修など。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

現職教育
げんしょくきょういく

教師になるための準備教育を「教員養成」pre-service education of teachersとよぶのに対して、教師として就職した後の研究・訓練を「現職教育」in-service education of teachersという。法的には「研修」という用語が使われることが多い。いかなる職業においても不断の研究・訓練は必要であるが、学校教育の成果は教師の裁量と力量に負うところが大きいため、教師には現職教育・研修がとくに必要とされる。とりわけ1966年に出されたILO(国際労働機関)・ユネスコ国連教育科学文化機関)の「教員の地位に関する勧告」を契機に、教職は専門職とみなされるべきであるとの認識が広まり、これに伴って、教師の現職教育・研修がいっそう重視されるようになった。[牛渡 淳]

法的根拠・目的

日本の現職教育・研修の法的根拠は、教育公務員特例法に求められる。まず、その第21条1項では「教育公務員は、その職責を遂行するために、絶えず研究と修養に努めなければならない」と、教師に対して研修への積極的な態度を要求している。これは、一般公務員の研修が「勤務能率の発揮及び増進のために」(地方公務員法39条)必要であると規定されているのとは異なり、教師にとって、研修が職務の遂行に必要不可欠のものと考えられていることを示すものである。したがって、教育公務員特例法第21条2項では、任命権者に対して、教師に研修の機会を提供するための積極的な姿勢を求め、「教育公務員の研修について、それに要する施設、研修を奨励するための方途その他研修に関する計画を樹立し、その実施に努めなければならない」と定めている。さらに、同法第22条では「教育公務員には、研修を受ける機会が与えられなければならない」として、教師が勤務場所を離れて研修できること、および長期研修に参加できることを明記し、研修が教師の主体的態度によって行われることを期待している。[牛渡 淳]

種類

現職教育・研修の種類としては、まず、勤務の取扱いの観点からみると、勤務時間を利用すべき研修、職務命令による研修、職務専念義務の免除による研修、の3種類に大別される。また、形態別では、自己研修、校内研修、教育委員会や教育(研修)センター主催の研修、民間教育研究団体主催の研修、大学や教育(研修)センターへの長期派遣など多様な種類がある。さらに、内容別では、初任者研修、教職経験者研修、職能別研修、課題別研修などがある。1978年(昭和53)、中央教育審議会答申「教員の資質能力の向上について」は、研修の体系的整備が必要であると指摘した。それを契機に、各都道府県教育委員会は、教師が年齢や経験に応じて、適時、適切な内容・方法で研修が受けられるよう、それぞれ独自の「教員研修体系」を策定している。[牛渡 淳]

2000年以降の改革動向と課題

第一に、2000年(平成12)、教育公務員特例法の一部改正によって「大学院修学休業」制度が成立したことである。これは、専修免許状の取得を目的として、任命権者の許可を得て、3年を超えない範囲で大学院に在学して、その課程を履修するために休業ができる制度である。これによって、多くの教師が、職を失わずに、もう一度大学院レベルで教育を学び直し、さらにワンランク上の免許状を取得することが可能となった。
 第二に、指導力不足教員問題を契機に「教員免許更新制」の必要性が教育改革国民会議で指摘されたが、2002年2月の中央教育審議会答申は、最終的に免許更新制の導入は困難であるとして断念し、それにかわる「10年経験者研修」を提唱した。その結果、この新しい研修制度が、2002年の教育公務員特例法の一部改正によって実現することになった。「10年経験者研修」の成立によって、任命権者は、在職年数が10年に達した教師に対して、相当の期間内に、個々の能力、適性等に応じて必要な事項に関する研修を実施することが義務づけられたのである。しかし、その後、これとは別に2007年に教育職員免許法が改正され、教員免許更新制が成立した。その結果、10年目の教師が免許更新講習を受けることも要求されるようになったため、10年経験者研修と免許更新講習との統合・整理が求められている。
 第三に、2002年の「総合的な学習の時間」の全面的導入によって、従来以上に教師自身がカリキュラムや教材の開発を行う必要性が出てきており、教師の研修はさらに重要なものとなったことである。したがって、教師が新たなカリキュラムや教材を開発するのを援助するための行財政的な支援システムを構築することが緊急の課題になっている。
 第四に、近年、学力低下が問題視されるなか、従来から校内研修として行われていた教師による「授業研究」の重要性が改めて注目され再評価されたことである。質の高い授業を行うための教師の授業実践力向上への取り組みが盛んになっている。[牛渡 淳]
『牧昌見編著『教員研修の総合的研究』(1982・ぎょうせい) ▽牛渡淳著『現代米国教員研修改革の研究――教員センター運動を中心に』(2002・風間書房) ▽佐藤学著『学校の挑戦――学びの共同体を創る』(2006・小学館) ▽日本教師教育学会編『日本の教師教育改革』(2008・学事出版)』

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