コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

産の忌 さんのいみ

2件 の用語解説(産の忌の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

産の忌
さんのいみ

出産を穢れとして忌に服すること。サンビアカビチブクなど地方によって種々の呼び方がある。死の忌の黒不浄に対して,産の忌を赤不浄と呼ぶ。産の忌は死の忌より重いとしているのはほとんど全国的である。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

世界大百科事典 第2版の解説

さんのいみ【産の忌】

出産を穢れ(けがれ)として忌む観念で,地方によってサンビ,アカビ,チブク,シラフジョウなど種々の呼び方がある。死の忌のクロフジョウ(黒不浄)に対して,血忌をいうのであるが,沿岸地方や産の忌の厳しい神社の付近などでは,死の忌より重いとしているところがある。産は穢なので,その夫も神事や神参りをしてはならなかった。庚申講などにも産があると遠慮して出ない。神社に近い家の産婦は,自分の家で産をしてはならず,出産のときは神社から離れた親類の家でしたという例もある。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
世界大百科事典 第2版について | 情報

世界大百科事典内の産の忌の言及

【育児】より

…とくに妊娠5ヵ月ころに行われる帯祝は,胎児を一人の人間としてその生存権を社会的に認めるという意味があり,間引きが多く行われた時代でもこの祝をすませた子どもは育てねばならなかった。帯祝は同時に妊娠の社会的な承認でもあり,着帯のときから妊婦は〈産の忌(いみ)〉に入った。忌の期間は,妊婦の行動や食物などに多くの禁忌が伴ったが,それだけ妊娠は重大な仕事だったのである。…

【七夜】より

…民間でも宮崎県や屋久島,沖縄本島などで,七夜に矢を放って魔をはらう弓祝が行われている。 医学の進んでいなかった時代には,生児が七夜までに死亡する場合が多く,七夜はその生存をたしかめる第1段階であり,母子ともに産の忌の晴れてゆく第1段階でもあった。七夜に行われる行事は地方ごとにちがい,その前後の出産儀礼と関連して,名付け,忌明け,初外出,産毛剃り,産見舞などのうちいずれかの意味が強調されている。…

【出産】より

…それは人が一生の間に経験する通過儀礼の第1の関門であり,出産の儀礼は霊界から人間界へ生児を引き移す承認を意味していた。生は死と同じく穢(けがれ)と考えられ,産の忌は地方によってアカビ,チイミ,チボクなどといって神に対する慎みとして厳しく守られねばならなかった。出産に伴う儀礼は,そのヒアケまで産の忌の観念で貫かれている。…

※「産の忌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

百条委員会

地方自治体が議決により設置する特別委員会の一つ。名称は「地方自治法第100条」に基づく。百条委員会は、地方公共団体の事務に関する調査を行い、関係者への聞き取りや記録の提出を請求、拒否した者には罰則が科...

続きを読む

コトバンク for iPhone