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産業中毒 さんぎょうちゅうどくindustrial poisoning

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

産業中毒
さんぎょうちゅうどく
industrial poisoning

産業の現場で発生する化学物質による中毒のこと。職業病のうちの化学的要因によるものといえる。一酸化炭素硫化水素などの有害ガス,鉛,クロムなどの金属粉塵ベンゼンアセトンなどの有機溶剤,酸,アルカリ合成樹脂など多くの有害物質による中毒が存在する。皮膚や粘膜を刺激したり,皮膚から侵入する物質 (有機溶剤など) もあるが,多くは主として気道を通って肺から体内に入り毒性を発揮する。鉛中毒塵肺のように古くから存在するものもあるが,新しい化学物質によるものが多い。産業中毒の予防には,有害物質に接触しないように密閉設備,換気装置,無害なものへの代替,労働衛生保護具の使用などの方法をとる。そのほか,定期的な健康診断によって健康障害を早期に発見することも大切である。

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世界大百科事典 第2版の解説

さんぎょうちゅうどく【産業中毒 industrial poisoning】

産業現場で取り扱われる原料,中間生成物,製品などの化学物質による健康障害で,工業中毒ともいう。古くからよく知られ,今日でもみられるのは,燃焼・加熱の工程や火災・爆発などの際の,一酸化炭素中毒や鉛,水銀などの金属中毒である。産業中毒は,当然その時代の産業の内容に応じて変遷する。第2次大戦後の有機合成化学石油化学工業の進歩は,従来の毒物の種類を激増させるとともに,化学,金属などの製造業のみならず,建築,土木,農業,林業,その他多くの産業にも化学物質の広範な利用を生み出し,産業中毒は多くの産業にみられるようになった。

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