疎(疏)水(読み)そすい

改訂新版 世界大百科事典 「疎(疏)水」の意味・わかりやすい解説

疎(疏)水 (そすい)

湖沼河川水源として灌漑給水,舟運,発電のために,あるいは排水のために,新たに土地を切り開いて通水させることおよびその人工水路をいう。水路は地形によって開溝あるいはトンネルにされる。疎水の例は日本の各地で見られるが,芦ノ湖から取水し静岡県側を灌漑する箱根用水などのように,用水という名称がつけられているものが多い。代表的な疎水としては,猪苗代湖から取水し郡山地方を灌漑する安積(あさか)疎水琵琶湖から取水し京都の総合開発(灌漑,給水,発電,舟運)を目的とした琵琶湖疎水がある。また,排水を目的とした疎水としては,佐渡鉱山の南沢疎水(元禄年代(1688-1704)完成),川原疎水(1949完成)などがある。
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百科事典マイペディア 「疎(疏)水」の意味・わかりやすい解説

疎(疏)水【そすい】

灌漑(かんがい),水運,発電などのために土地を切り開いて作った人工水路。水源には河川,湖沼などを利用。京都の琵琶湖疎水,猪苗代湖の安積(あさか)疎水が有名。

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