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猪苗代湖 いなわしろこ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

猪苗代湖
いなわしろこ

福島県中央部,磐梯山の南麓にある湖。面積 103.3km2,周囲 50km。水面標高 514m,最大水深 94.6m。透明度 6.1mの日本有数の湖。猪苗代盆地の陥没と泥流によるせき止めによってできたと考えられる。北西岸のみ遠浅で,ほかは急に深度を増す。湖への流入河川としては,北の長瀬川が最大。湖水は弱酸性で,魚種は少なく,フナ,ハヤなどが主である。湖水は古くから灌漑に利用され,多くの水田を潤す。日橋川安積疏水から会津盆地郡山盆地へ流出し,飲料水,工業用水などに利用される。日橋川会津盆地へ下る際急流をなし,水力発電所が立地。湖畔の周遊路は東岸を迂回して舟津,屏風岩,青松浜にいたる。夏には湖水浴やヨット,湖上遊覧でにぎわう。湖上遊覧には長浜,天神浜,舟津浜などから定期航路がある。磐梯朝日国立公園に属する。

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百科事典マイペディアの解説

猪苗代湖【いなわしろこ】

福島県中央部,磐梯山の南にある湖。磐梯池・万代池・会津湖・猪湖などとも称された。標高514m,面積103.24km2,最深93.5m。北東岸で長瀬川が流入,北西岸の日橋(にっぱし)川で排水。
→関連項目会津若松[市]猪苗代[町]郡山[市]磐梯朝日国立公園福島[県]

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世界大百科事典 第2版の解説

いなわしろこ【猪苗代湖】

福島県のほぼ中央部,耶麻郡猪苗代町会津若松市,郡山市の境界にあり,面積103.9km2で日本第4位の湖。磐梯朝日国立公園の一部をなす。周囲49km,南北約13km,東西最大11kmの卵形の輪郭をもち,水面標高514m,最大深度93.5m,酸栄養湖である。湖盆の形態は,湖岸部に緩やかな傾斜を有する湖棚があり,特に長瀬川河口から長浜の間では深さ5m以下,幅1~2kmの浅い湖棚が続き,湖の中央はそれより急に深くなっているが,水深80m以深は平たんで湖底平野状をなしている。

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大辞林 第三版の解説

いなわしろこ【猪苗代湖】

福島県のほぼ中央にある湖。磐梯山南麓にある。日橋につぱし川(阿賀野川の上流)・安積あさか疏水の水源。

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日本の地名がわかる事典の解説

〔福島県〕猪苗代湖(いなわしろこ)


福島県中央部、磐梯(ばんだい)山(標高1819m)の南に位置する堰止湖(せきとめこ)。面積103.3km2は日本第4位。北岸に流入する長瀬(ながせ)川流域と湖岸の小平地を含め猪苗代盆地をつくる。北西部から日橋(にっぱし)川が会津(あいづ)盆地に、東部から安積疏水(あさかそすい)が郡山(こおりやま)盆地に流出する。酸()川・長瀬川を経由して上流の温泉の酸性水が流入するため、湖水は弱酸性で魚類は少ない。北方約7kmに磐梯山がそびえる景勝地。湖岸の各所に水泳場が、北岸近くに野口英世(のぐちひでよ)記念館・天鏡閣・迎賓館などがある。冬季にハクチョウが飛来する。磐梯朝日国立公園に属する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

猪苗代湖
いなわしろこ

福島県のほぼ中央にある湖。湖岸の北と東は猪苗代町、南は郡山(こおりやま)市、西は会津若松市に含まれる。南北14キロメートル、東西10キロメートルほどの卵形の輪郭をもち、面積103.32平方キロメートル(全国第4位)、湖面高度514メートル、最大深度93.5メートル、湖岸線の長さは49キロメートルである。湖盆の形成史は単純ではなく、第三紀末から第四紀初めころの地殻運動(東縁を限る川桁(かわげた)断層の活動)に始まり、断層角盆地の生成を端緒とする。南西縁での会津布引山(ぬのびきやま)溶結凝灰岩層の堆積(たいせき)、北縁での猫魔ヶ岳(ねこまがだけ)、磐梯山(ばんだいさん)の形成などと並行して、この付近に現湖水面より60メートルほど低い位置に原猪苗代湖ともいうべき湖水が誕生した。その後、湖盆北西部に翁島(おきなじま)泥流の押し出しと堰(せ)き止めが行われ、湖面は急速に上昇してほぼ530メートルに達し、同時に面積も現湖水面よりも広いものとなった(古猪苗代湖。約2万年前)。この時期、現在の赤井谷地(あかいやち)、原(はら)付近、湖北平野の大部分、湖東、湖南の低地などが湖面下にあって、湖岸線は屈曲の多いリアス式の特色を示していた。その後、排水河川の日橋(にっぱし)川の侵食復活によって湖面が徐々に低下して現在の高度になった。
 湖岸付近の状況を地誌的にみると、まず北岸には、上流から砂礫(されき)を運び出す長瀬(ながせ)川がデルタを形成する。その一部が天神浜(てんじんはま)湖水浴場である。その他の部分は浅い泥質の湖岸で、冬季ハクチョウが飛来する。西岸には、長浜、翁島、十六橋(じゅうろっきょう)、銀の浜、崎川浜(さっかはま)などの観光スポットや、猪苗代湖の水を利用する発電用取水口、戊辰(ぼしん)戦争の戸ノ口原古戦場などがあり、国道49号が湖岸を4キロメートルにわたって走っている。南岸には常夏(とこなつ)川、菅(すが)川、舟津(ふなづ)川の河口付近に砂浜を伴う小平野が広がる一方、鬼沼の砂嘴(さし)、屏風(びょうぶ)岩の湖食洞、立石(たていし)の柱状節理などの自然景観がある。東岸北端の上戸(じょうこ)には安積疏水(あさかそすい)の取入口、旧疏水路、志田浜湖水浴場などがある。弱酸性湖なので魚種はあまり多くない。[中村嘉男]

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