(読み)ヒ

デジタル大辞泉 「疲」の意味・読み・例文・類語

ひ【疲】[漢字項目]

常用漢字] [音](漢) [訓]つかれる つからす
体力気力がなくなってぐったりとする。つかれる。「疲弊疲労

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「疲」の意味・読み・例文・類語

つかれ【疲】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「つかれる(疲)」の連用形名詞化 )
  2. 疲れること。くたびれること。疲労。
    1. [初出の実例]「夕まぐれはねもつかれにたつ鳥を草とる鷹にまかせてぞみる」(出典:散木奇歌集(1128頃)冬)
    2. 「旅のつかれをはらそうぎゃてい」(出典:浄瑠璃・女殺油地獄(1721)中)
  3. 弱ること。困窮すること。疲弊すること。また、飢えること。
    1. [初出の実例]「三子の飢を扶(たすけ)んと欲する也と、委(くはし)身上の羸(ツカレ)を侘て」(出典太平記(14C後)三八)
  4. 掛物に多数の小じわが生じていること。
  5. 固体材料に弾性限界より小さな力を加えても、それが繰り返し行なわれると、ついには破壊する現象。力の一部により結晶内部の分子原子配列が乱れ、その乱れが蓄積されることによって起こる。疲労。〔電気工学ポケットブック(1928)〕

つからし【疲】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙 ( 動詞「つかれる(疲)」の形容詞化 ) 疲れた状態である。疲れている。
    1. [初出の実例]「然(さて)朕は御身都可良之久(ツカラシク)おほましますによりて」(出典:続日本紀‐神護景雲三年(769)一〇月一日・宣命)

づかれ【疲】

  1. 〘 造語要素 〙 ( 動詞「つかれる(疲)」の連用形から ) 人の動作を表わす類の名詞について、そのことのための疲れ、また、それによって出た疲れの意を示す。「旅行づかれ」「看病づかれ」「気づかれ」など。

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普及版 字通 「疲」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 10画

[字音]
[字訓] つかれる・ものうい

[説文解字]
[その他]

[字形] 形声
声符は皮(ひ)。〔説文七上に「勞(つか)るるなり」とあり、労苦病困するをいう。(病)(へい)・罷(はい)・憊(はい)と声義が近い。

[訓義]
1. つかれる、くたびれる。
2. ものうい、うむ、よわる、やせる、おとろえる。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕疲 ヤス・イタミ・マツシ・ツカル

[熟語]
疲曳・疲役・疲厭疲懈・疲緩疲匱疲朽・疲極疲饉・疲苦・疲疲竭・疲疲耗疲困・疲弱疲瘁疲瘠・疲疲懦・疲体・疲怠疲殆・疲・疲・疲・疲頓・疲鈍・疲軟・疲憊・疲弊・疲病・疲斃・疲暮・疲民・疲・疲累・疲・疲黎・疲劣・疲陋・疲労
[下接語]
役疲・気疲・飢疲・困疲・昏疲・酒疲・身疲・神疲・微疲・忘疲・労疲

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