四訂版 病院で受ける検査がわかる本 「眼圧・眼底検査」の解説
眼圧・眼底検査
眼内液の圧力を調べるのが眼圧検査、眼の奥の網膜、血管などの異常を調べるのが眼底検査です。瞳孔を開いて検査するので、検査後の歩行に注意します。
〈眼圧検査〉
緑内障の診断に重要
眼圧検査とは、眼内液(房水)の圧力を測定する検査で、おもに
正常の圧は、10~20mmHg。21mmHg以上のときは緑内障を疑って、さらにくわしい検査をします。
検査時間は1~2分
いくつか方法がありますが、一般的には
暗室の検査台の前に座り、
現在は、直接眼球に接触することはなく、麻酔も必要でなく、圧搾空気を吹きつけて、角膜のへこみ具合によって眼圧を測定する方法が広く用いられています。
〈眼底検査〉
動脈硬化など全身状態の指標
眼底検査とは、眼の奥のほう、網膜とその血管、脈絡膜、視神経乳頭などのある部分(→図参照)の異常を調べる検査で、網膜
また、網膜は人の体の中で唯一直接に血管を観察できる部位のため、そこを観察すると動脈硬化、脳腫瘍、高血圧、糖尿病など全身の病気が推察でき、生活習慣病の検査としても重要です。
例えば、網膜剥離がおこると青白く混濁して見え、さらに進行すると盛り上がり、しわ状に見えます。糖尿病網膜症では、眼底の毛細血管
■眼底検査
上は正常、下は糖尿病網膜症。
検査時間は延べ30数分
まず
検査台の前に座って、顎受けに顎をのせ、額当てにしっかり額を当て、両眼を開いて一定の所(固定灯)を見、瞳孔に光を当てて両眼それぞれ1枚ずつの写真を撮ります。
散瞳したあと5~6時間はまぶしいので、検査後の歩行に注意します。また、車の運転も禁止です。
疑われるおもな病気の追加検査は
◆緑内障→視野検査、隅角鏡検査、
◆網膜剥離→視野検査、視力検査、細隙灯顕微鏡検査、超音波、網膜電位図など
医師が使う一般用語
「がんあつそくてい」「がんてい」
出典 法研「四訂版 病院で受ける検査がわかる本」四訂版 病院で受ける検査がわかる本について 情報