矢祭(読み)やまつり

日本大百科全書(ニッポニカ) 「矢祭」の意味・わかりやすい解説

矢祭(町)
やまつり

福島県中通り南端、東白川郡(ひがししらかわぐん)の町。1955年(昭和30)豊里(とよさと)村と高城(たかぎ)村の大部分が合併して矢祭村となり、1958年町制施行。JR水郡(すいぐん)線、国道118号、349号が通じる。東は阿武隈高地(あぶくまこうち)、西は八溝山地(やみぞさんち)でその間を南流する久慈川(くじがわ)流域が町勢の中核となっている。久慈川流域ではコンニャク栽培、山地ではスギ植林が盛ん。中心の東舘(ひがしだて)は茨城街道の旧宿場で商業地。南部の矢祭山奥久慈県立自然公園に含まれる。面積118.27平方キロメートル、人口5392(2020)。

原田 榮]

『『矢祭町史』全3巻(1983~1985・矢祭町)』


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改訂新版 世界大百科事典 「矢祭」の意味・わかりやすい解説

矢祭[町] (やまつり)

福島県南端,東白川郡の町。人口6348(2010)。南は茨城県に接する。東西を阿武隈高地,八溝(やみぞ)山地にはさまれ,中央を南流する久慈川に沿ってわずかに平地が開ける。中心集落は久慈川に沿った東舘で,東の高台中世の館跡がある。中央部をJR水郡線,国道118号線が南北に走り,郡山と水戸を結ぶ。農林業を主とし,農業では米作とコンニャク生産が中心。奥久慈県立自然公園に属する矢祭山は,久慈川の清流をのぞむ景観に恵まれ,また久慈川のアユ釣りも有名。
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百科事典マイペディア 「矢祭」の意味・わかりやすい解説

矢祭[町]【やまつり】

福島県南部,東白川郡の町。久慈川上流部の山地を占める。米,コンニャク,木材を産し,花卉(かき)の栽培も行う。中心の東舘は国道118号線に沿う街村で水郡(すいぐん)線が通じる。景勝の矢祭山,久慈川渓谷がある。東日本大震災で,町内において被害発生。118.27km2。6348人(2010)。

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