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石川千代松 いしかわちよまつ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

石川千代松
いしかわちよまつ

[生]文久1(1860).6.6. 江戸
[没]1935.1.17. 台北
生物学者。理学博士。東京大学理学部動物学科卒業 (1882) 。 E.S.モースおよび C.O.ホイットマンの影響を受ける。ドイツに留学 (86) ,A.ワイスマン師事。帰国後,東京大学農科大学教授に任じられる (90) 。東京大学名誉教授,帝国学士院会員。日本の動物学の基礎を確立した一人。講演,著述により,生物学,特に進化論普及に努めた。著作『進化新論』『動物学講義』『アメーバから人間まで』『石川千代松全集』など。

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百科事典マイペディアの解説

石川千代松【いしかわちよまつ】

動物学者。江戸に生まれ,東大動物学科卒業。ドイツに留学してワイスマンに師事し,のち母校の教授。モースの講義をまとめ《動物進化論》として出版(1883年)。動物学についての多方面の研究とともに,多くの著述を通じて生物学,特に進化論の普及に努めた。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

石川千代松 いしかわ-ちよまつ

1860-1935 明治-昭和時代前期の動物学者。
安政7年1月8日生まれ。明治16年母校東京大学の助教授となり,モース教授の講義をまとめて「動物進化論」を出版する。17年ドイツに留学し,ワイスマンに師事。明治23年帝国大学教授。44年学士院会員。発生学,細胞学などの研究をおこない,進化論の普及と生物学の啓蒙(けいもう)につとめた。昭和10年1月17日死去。76歳。江戸出身。著作に「動物学講義」など。

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世界大百科事典 第2版の解説

いしかわちよまつ【石川千代松】

1860‐1935(万延1‐昭和10)
動物学者。江戸の旗本の子として生まれる。東京大学理学部動物学科を卒業(1882)。学生のころ初代の動物学教授となったアメリカのE.S.モースの影響を受け,進化論に関心を示す。1883年モースの講義をまとめた《動物進化論》を著したのを手始めに進化論の啓蒙活動を行う。84年ドイツに留学,A.ワイスマンに師事し,師の生殖質連続説や進化理論に強く影響される。91年に著した《進化新論》にはそれがよく現れている。

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大辞林 第三版の解説

いしかわちよまつ【石川千代松】

1861~1935) 動物学者。東京生まれ。帝国大学農科大学教授。無脊椎動物の生殖・発生を研究、生物学・進化論の普及に努力。また、アユの放流、養殖事業創案者。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

石川千代松
いしかわちよまつ
(1861―1935)

動物学者。江戸に生まれ、1882年(明治15)東京大学理学部動物学科を卒業。翌1883年同大学助教授。ドイツに3年間留学して、「生殖質説」で有名なワイスマンに師事。帰国後は帝国大学理科大学助教授を経て、1890~1924年、同農科大学教授。多くの水産動物の生殖・発生・細胞学、ホタルイカの発光など広範囲にわたる研究を行い、また、琵琶(びわ)湖産のコアユを多摩川に移殖して、普通のアユと同様に成長することを実証し、今日広く行われている同魚の移殖放流事業の基礎を固めた。とくに、若いころから進化論に興味をもち、大学での恩師モースの講義筆記を『動物進化論』として訳出(1883)し、その後『進化新論』(1891)、『人間の進化』、『アメーバから人間まで』などの著作を発表、進化論の普及に努め、あわせて多くの著述、講演により生物学的知識の解説・啓蒙(けいもう)に尽くした。学会出席のため台北へ出張中、同地で病死。[日比谷京]
『『石川千代松全集』全10巻(1935~1936・興文社)』

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世界大百科事典内の石川千代松の言及

【進化論】より

…明治時代に入り,松森胤保(たねやす)《求理私言》(1875)に進化のことが書かれたが,進化論の最初の体系的な紹介は1878年に東京大学動物学教授として来日したアメリカ人E.S.モースによってなされた。その講義はのち石川千代松訳《動物進化論》(1883)として刊行された。石川は《進化新論》(1891)を,丘浅次郎は《進化論講話》(1904)にはじまる多数の著作を書き,進化論を普及させた。…

【養殖】より

… 琵琶湖や鹿児島県の池田湖には,河川のアユのようには大きくならないコアユが生息しており,古くは普通のアユとは別種と思われていた。しかし,石川千代松は両者は同種であり,コアユが大きくならないのは餌が足りないなど湖の環境条件のせいであると考え,これを証明するため,1909年に琵琶湖の西北岸にあった知内養魚場の池でコアユを人工飼料で飼育し,秋までに最大体長30cmに成長させることに成功した。これが現在広く行われているコアユを種苗とするアユの養殖や河川放流のもととなった。…

※「石川千代松」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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