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硫化ヒ素 りゅうかヒそ arsenic sulfide

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

硫化ヒ素
りゅうかヒそ
arsenic sulfide

(1) 一硫化ヒ素,四硫化ヒ素  AsS,As4S4鶏冠石として天然に産する。深赤色の結晶 (単斜晶系) 。融点 320℃,比重 3.5。蒸気は As4S4 の組成を有する。高温では発火する。水に不溶,硝酸によって分解される。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

硫化ヒ素
りゅうかひそ
arsenic sulfide

ヒ素の硫化物で次の4種類が知られている。
(1)四硫化四ヒ素 化学式As4S4、式量429.9。一硫化ヒ素ともいう。計算量の金属ヒ素と硫黄を石英管に真空封入し、500℃に熱して得られる。また三硫化二ヒ素を炭酸ナトリウム溶液と煮沸しても得られる。天然に鶏冠石として産出する赤色のα(アルファ)型(比重3.506)と黒色のβ(ベータ)型(比重3.25)の2変態がある。常温で安定なα型は267℃でβ型(融点321℃)に転移する。蒸気密度からの分子式は沸点(565℃)まではAs4S4に、1000℃でAs2S2に相当する。空気中で熱すると青い炎をあげて燃える。水に不溶、硫化アルカリに溶ける。空気中で光により三硫化物と三酸化物に分解する。
(2)三硫化二ヒ素 計算量の金属ヒ素と硫黄を直接反応させるかまたは三酸化二ヒ素の希塩酸溶液に硫化水素を通して得られる。単斜晶系の赤色結晶。粉末は黄色。天然に石黄(オーピメント)として産出。気体ではAs4S6分子が存在。水、酸には溶けないが、硝酸では分解する。水酸化アルカリ溶液に溶けて亜ヒ酸塩とチオ亜ヒ酸塩になり、硫化アルカリに溶けてチオ亜ヒ酸塩MI3AsS3となる。二硫化アルカリ溶液にはチオヒ酸塩MI3AsS4となって溶ける。
(3)五硫化二ヒ素 化学式As2S5、式量310.2。計算量の金属ヒ素と硫黄の直接反応によるか、ヒ酸の濃塩酸溶液を氷冷しながら硫化水素を通して得られる。レモン黄色粉末。結晶は単斜晶系橙(だいだい)色。不安定で、熱すると315℃で三硫化二ヒ素と硫黄(いおう)になる。水に難溶。二硫化炭素、エタノールに不溶。アルカリ、硝酸に溶ける。硫化アルカリ溶液にチオヒ酸塩となって溶解する。
(4)三硫化四ヒ素 化学式As4S3、式量395.8。天然にジモルファイトdimorphiteとして産する。比重2.58。加熱すると200℃付近で融解し、赤色から褐色となる。黄色の蒸気を発生する。As4S3分子が存在する。[守永健一・中原勝儼]

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