明治時代の社会主義研究団体。1898年(明治31)10月に社会問題研究会を受け継いで発足。「概則」で、「社会主義ノ原理ト之(これ)ヲ日本ニ応用スルノ可否ヲ考究スルヲ目的トス」とうたう。本拠を東京・三田(みた)の惟一館(いいつかん)に置き、月1回の例会で社会主義の研究、報告、討論を行った。会長は村井知至(ともよし)、会員は片山潜(せん)、安部磯雄(いそお)、佐治実然(さじじつねん)、幸徳秋水(こうとくしゅうすい)、河上清(きよし)らで、現在まで16名が確認されている。会員の多くはユニテリアン協会員のクリスチャンであった。創立以来、社会主義の研究的態度に終始したが、1900年(明治33)に社会主義協会へと発展した。
[成田龍一]
『太田雅夫編『明治社会主義資料叢書1 社会主義協会史』(1973・新泉社)』
社会主義の原理と日本への応用の可否を研究することを目的とした日本最初の社会主義研究組織。会長の村井知至(ともよし)をはじめ安部磯雄・岸本能武太(のぶた)・片山潜ら会員の多くはユニテリアン派のキリスト教社会主義者で,1898年(明治31)10月18日に第1回研究会を開催。月1回東京三田の惟一館で研究会を開き,1900年1月の第11回例会で社会主義協会に改組。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
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…95年帰国,神田にセツルメント〈キングスレー館〉を開き,キリスト教社会主義者として,直接社会に働きかける日常的要求を主張して活動を行う。98年安部磯雄らと社会主義研究会(1900年社会主義協会となる)を組織する。1901年日本最初の社会主義政党,社会民主党を結成するが即日禁止となる。…
…(1)1898年に〈社会主義の原理と之を日本に応用するの可否を考究する〉目的で設立された社会主義研究会を,1900年1月に社会主義を〈日本に応用すること〉を目的に改組した日本最初の社会主義者の組織。安部磯雄を会長に,片山潜,幸徳秋水らを擁して社会主義の研究と啓蒙にあたり,平民社と一体となって草創期の日本社会主義に大きな足跡を残したが,日露戦争中の04年11月に警察当局から解散を命じられた。…
※「社会主義研究会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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