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社会静学・社会動学 しゃかいせいがく・しゃかいどうがくsocial statics and social dynamics

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

社会静学・社会動学
しゃかいせいがく・しゃかいどうがく
social statics and social dynamics

A.コント社会学社会静学社会動学とに2分する。前者は秩序の理論に,後者は進歩の理論に相当する。両者の区別は,生物学における解剖学と生態学との区別に相当する。社会静学においては,社会は有機体との類比において説かれ,いわゆる社会有機体説が主張される。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

社会静学・社会動学
しゃかいせいがくしゃかいどうがく
statique socialedynamique socialeフランス語

コントが導入した社会学理論における二大分野。社会静学は社会静態論(学)とも、社会動学は社会動態論(学)とも訳される。社会静学は社会解剖学ともよばれ、社会の諸部分が相互に継続的に及ぼす作用と反作用を研究対象とし、社会が存在するための諸条件、社会に秩序を保証する諸条件を明らかにすることを課題とした。これに対して社会動学は、解剖学に対する生理学と位置づけられ、社会静学が秩序の理論であるのに対して、進歩の理論と規定され、社会静学が社会諸要素の共存関係を研究するのに対して、これは社会の継起の法則を追究するものとされた。具体的には人類社会は神学的段階から形而上(けいじじょう)学的段階を経て実証的段階に至るという、いわゆる「三段階の法則」が提示された。コントは秩序と進歩との統一を図ったのだが、このように静態と動態とを区別する考え方は、J・S・ミルを介して近代経済学に流れ込み、最近の構造主義における共時態と通時態という概念となって再生している。
 だが静態と動態とを分離することは、かえって両者をいかに結合するかという新しい問題を引き起こし、この問題が解決されぬまま、多くは静態論の優位に終わるのである。社会を全面的にしかも発展しつつあるものとして把握する方法は、初めから静態と動態とを区別する必要を認めないであろう。[古賀英三郎]
『コント著、霧生和夫訳「社会静学と社会動学」(『世界の名著36 コント/スペンサー』所収・1970・中央公論社)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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