祇園の姉妹(読み)ギオンノキョウダイ

デジタル大辞泉 「祇園の姉妹」の意味・読み・例文・類語

ぎおんのきょうだい〔ギヲンのキヤウダイ〕【祇園の姉妹】

溝口健二原作監督による映画題名。昭和11年(1936)公開。白黒トーキー作品。京都色町で働く芸妓姉妹の姿を描く。出演山田五十鈴梅村蓉子ほか。第13回キネマ旬報ベストテンの日本映画ベストワン作品。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「祇園の姉妹」の意味・わかりやすい解説

祇園の姉妹
ぎおんのきょうだい

日本映画。第一映画 1936年作品。原作,監督溝口健二脚本依田義賢。出演梅村蓉子,山田五十鈴。祇園の色街に住む姉と妹は仲のよい芸妓であったが,姉が没落した元旦那のために献身的に奉仕するために,義理人情を無視しなければ生活できないと割切る妹と意見が対立する。妹は男をだますが,かえって男に復讐され大けがをする。一見はなやかな祇園の芸妓姉妹を主人公として,2人の対照的性格を描きつつ,花柳社会の女性の悲劇を写実的に浮彫りにした溝口健二の代表的作品。その透徹したリアリズムは日本映画にもまれなものとして高く評価された。

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百科事典マイペディア 「祇園の姉妹」の意味・わかりやすい解説

祇園の姉妹【ぎおんのしまい】

溝口健二監督の映画。1936年作。脚本は溝口作品のほぼすべてを手がけた依田義賢(よしかた)〔1909-1991〕。古風で義理堅い姉とモダンでドライな妹の芸者を主人公に花柳界を克明に描く。《浪華悲歌(エレジー)》(1936年)とともに溝口のリアリズム映画傑作主演は梅村蓉子,山田五十鈴

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デジタル大辞泉プラス 「祇園の姉妹」の解説

祇園の姉妹(きょうだい)

①1936年公開の日本映画。監督・原作:溝口健二、脚本:依田義賢、撮影:三木稔。出演:山田五十鈴、梅村蓉子、志賀廼家弁慶ほか。第13回キネマ旬報ベスト・テンの日本映画ベスト・ワン作品。
②1956年公開の日本映画。①のリメイク版。監督:野村浩将、原作:溝口健二、原作・脚色:依田義賢。出演:小野道子、木暮実千代、中村玉緒、勝新太郎、進藤英太郎、田中春男、上田寛ほか。

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