禁煙補助剤(読み)キンエンホジョザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「禁煙補助剤」の解説

禁煙補助剤

製品名
《ニコチン製剤》
ニコチネルTTS(ノバルティスファーマ)
《バレニクリン酒石酸塩製剤》
チャンピックス(ファイザー)

 タバコの中に含まれるニコチンを吸収させて、禁煙時の離脱症状をやわらげることを目的とした薬です。循環器、呼吸器、消化器、代謝などの基礎疾患があり、医師から禁煙が必要と診断された、禁煙の意志の強い喫煙者に、医師の指導に基づいて用いられます。


 バレニクリン酒石酸塩製剤は、ニコチン依存症の喫煙者に対する禁煙の補助に用います。この薬はニコチンを含有せず、ニコチン依存に関わるとされるαアルファ4βベータ2ニコチン受容体に対し、作動薬ならびに拮抗薬としてはたらきかける部分作動薬です。この作用効果は、喫煙による満足感を抑制する作用と、禁煙に伴う離脱症状や切望感を軽減する作用の両方をあわせもっています。


①発疹ほっしん、かゆみなどの過敏症状、ニコチン製剤でアナフィラキシー、バレニクリン酒石酸塩製剤で皮膚粘膜眼症候群、血管浮腫、意識障害、肝機能障害・黄疸が現れることがあります。このような症状が現れたときは使用を止め、すぐ医師に報告してください。


②ニコチン製剤で、神経過敏、錯覚、ふるえ、不安、抑うつ、かすみ目、せき、背部痛などが現れることがあります。こうした症状が現れたときは医師に相談してください。


③バレニクリン酒石酸塩製剤では、吐き気、不眠、異常な夢、頭痛、便秘、鼓腸、不安、抑うつ、ふるえ、味覚障害、ほてり、高血圧、胃不快感、筋痛、胸痛、倦怠感、せきなどが現れることがあります。こうした症状が現れたときは医師に相談してください。


①ニコチン製剤は貼付剤ちょうふざいで、1日1回、1枚を24時間貼はります。10週間を超えて継続使用しないでください。貼付部位は、上腕部じょうわんぶ、腹部、あるいは腰背部ようはいぶで、毎回貼る部位を変えてください。


 バレニクリン酒石酸塩製剤は錠剤で、内服します。内服剤は第1~3日目を1日1回食後、第4~7日目は1日2回朝夕食後、第8日目以降は倍量を1日2回朝夕食後に服用します。


②問診の際にあらかじめ、持病・アレルギーなどの体質、現在使用中の薬の有無を医師に報告してください。これらの薬の成分に対して過敏症の既往歴がある人は使用できません。ニコチン製剤は、非喫煙者、不安定狭心症きょうしんしょう、急性期の心筋梗塞しんきんこうそく(発症後3か月以内)、重い不整脈のある人、脳冠動脈バイパス術直後、血管障害回復初期の人は、この薬を使用できません。バレニクリン酒石酸塩製剤は、重度の腎機能障害の人や血液透析を受けている人、統合失調症・双極性障害・うつ病などの精神疾患のある人は、医師に相談してから用いてください。


③過去にこの薬で過敏症状をおこしたことのある人は、使用できません。その旨を医師に報告してください。


④ニコチン製剤は妊婦、現在妊娠する可能性のある人、母乳で授乳中の人は、使用できません。あらかじめその旨を医師に報告してください。


⑥バレニクリン酒石酸塩製剤は、めまい、傾眠を起こすことがあるので、自動車の運転などの危険を伴う作業は避けてください。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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