(読み)キン

デジタル大辞泉 「禽」の意味・読み・例文・類語

きん【禽】[漢字項目]

人名用漢字] [音]キン(漢) [訓]とり
とり。鳥類。「禽獣家禽小禽水禽鳴禽猛禽野禽
(「きん」と通用)とりこにする。いけどり。「生禽

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精選版 日本国語大辞典 「禽」の意味・読み・例文・類語

きん【禽】

  1. 〘 名詞 〙 鳥。鳥類の総称
    1. [初出の実例]「掩群と云て禽やなんどをとりまわいてあみを置ぞ」(出典:史記抄(1477)一二)
    2. [その他の文献]〔爾雅‐釈鳥〕

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普及版 字通 「禽」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 13画

[字音] キン
[字訓] とらえる・とり

[説文解字]
[金文]

[字形] 会意
(しゆう)+畢(ひつ)。畢(あみ)でとらえ、上から覆う形で、擒の初文。〔説文十四下に「走獸の名なり。(じう)に從ひ、象形。今(きん)聲なり。禽・(り)・(じ)は頭相ひ似たり」という。象形にして今声というのは一貫せず、とは形も似ていない。周初の金文〔禽(きんき)〕は周公の子、伯禽の器で、その字は畢(あみ)の上を覆う形に作る。〔爾雅、釈鳥〕に「二足にしてあるもの、之れを禽と謂ふ」とみえ、鳥の意とする。〔礼記、曲礼上〕に「猩猩(しやうじやう)は能く言(ものい)へども、禽獸を離れず」のように、禽と獣とを厳しく区別せずに用いることがある。擒は禽の動詞形の字である。

[訓義]
1. とらえる、畢でとらえる、覆ってとる。
2. とり、鳥と獣。
3. 擒と通じ、とる、とりこにする。

[古辞書の訓]
名義抄〕禽 トリ・ケダモノ・トラフトリコ

[部首]
〔説文〕は禽を(じゆう)部に属するが、金文の字形では下部は畢の形。また同部に(万)・禹・(せつ)の諸字を属するが、これらはみな虫の形に従い、禽とは系統の異なる字である。

[声系]
擒(きん)は〔説文〕に収めず、〔広韻〕に至ってみえる。〔説文〕十二上の字にあたる。

[語系]
禽gimは今・金kimと声が近い。・金の声をとる字に、通用の例が多い。

[熟語]
禽華禽獲禽戯・禽儀・禽魚禽献・禽言・禽語・禽荒・禽囚禽羞・禽獣・禽縦・禽制禽翦・禽息禽畜・禽鳥禽犢・禽縛禽俘・禽滅・禽旅・禽虜禽猟・禽鹿
[下接語]
逸禽・家禽・嘉禽・怪禽・獲禽・帰禽・窮禽驚禽・軽禽・献禽・五禽・沙禽・山禽・鷙禽・時禽・衆禽・従禽・春禽・翔禽・信禽・神禽・水禽・翠禽・瑞禽・雛禽・生禽・雪禽・仙禽・聴禽・珍禽・庭禽・禽・囀禽・暮禽・放禽・迷禽・鳴禽・猛禽・野禽・幽禽・游禽・遥禽・来禽・離禽・良禽・霊禽・哢禽・籠禽

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