秦観(読み)シンカン(その他表記)Qin Guan

デジタル大辞泉 「秦観」の意味・読み・例文・類語

しん‐かん〔‐クワン〕【秦観】

[1049~1100]中国北宋文人あざなは少游または太虚、号は淮海居士わいかいこじ高郵江蘇省)の人。蘇軾そしょく弟子。すぐれた抒情詩を多く残した。著「淮海集」。

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精選版 日本国語大辞典 「秦観」の意味・読み・例文・類語

しん‐かん‥クヮン【秦観】

  1. 中国、北宋の文人。字(あざな)は少游。江蘇高郵の人。古文と詩にすぐれ、蘇軾に学んで、黄庭堅張耒(ちょうらい)・晁補之(ちょうほし)とともに、蘇門四学士と称された。詩文集に「淮海集」、詞集に「淮海居士長短句」がある。(一〇四九‐一一〇〇

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「秦観」の意味・わかりやすい解説

秦観
しんかん
Qin Guan

[生]皇祐1(1049)
[没]元符3(1100)
中国,北宋の文学者。揚州高郵 (江蘇省) の人。字,少游,太虚。号,淮海居士。元豊8 (1085) 年進士に及第蘇軾推薦で太学博士となり国史院編修官を兼ね,黄庭堅らと『神宗実録』の編纂にあたったが,蘇軾の失脚後は転々と左遷された。徽宗の即位後召還されたが,途中病没した。黄庭堅,張耒 (ちょうらい) ,晁補之とともに「蘇門四学士」と称される。性格は外向的であったが,詩ははなはだ感傷的であり,むしろ師の蘇軾と傾向を異にする抒情的なの分野で著名。詩文集『淮海集・後集』 (46巻) ,詞集『淮海長短句』 (3巻) 。

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改訂新版 世界大百科事典 「秦観」の意味・わかりやすい解説

秦観 (しんかん)
Qín Guān
生没年:1049-1100

中国,北宋の文人官僚,詩人。字は少游または太虚,号は淮海居士。江蘇省高郵の人。蘇軾(東坡)と親しく,蘇門四学士の一人。進士試験に及第,太学博士,国史院編修官となる。蘇東坡の失脚とともに左遷され,広西の藤州で客死した。詩および歌辞文芸,にすぐれ,繊細で抒情的な作風から婉約派の称がある。詩文集《淮海集》40巻,後集20巻。詞集《淮海居士長短句》3巻。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「秦観」の意味・わかりやすい解説

秦観
しんかん
(1049―1100)

中国、北宋(ほくそう)の文人。字(あざな)は少游(しょうゆう)、また太虚。淮海居士(わいかいこじ)と号した。高郵(江蘇(こうそ)省)の人。蘇軾(そしょく)門下の四学士の一人。1085年(元豊8)進士に及第。元祐(げんゆう)(1086~93)の初年、蘇軾の推薦で太学博士となり、国史編集官となったが、紹聖(1094~97)の初め、旧法党に属していたため、新法党の台頭により、郴州(ちんしゅう)(湖南省)からさらに雷州(広東(カントン)省)へと流され、のちに許されて帰る途中、藤州(広西省)で客死した。詩文をよくし、とくに詞(し)に優れた。詩は精緻(せいち)な修辞を得意とし、詞は感傷に富み北宋の婉約(えんやく)派を代表する。著に『淮海集』があり、詞集に『淮海居士長短句』がある。

[青山 宏]

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