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太虚 たいきょTai-xu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

太虚
たいきょ
Tai-xu

[生]光緒15(1889).浙江,海寧
[没]1947.3. 上海
中国の僧。 16歳で蘇州の小寺に入り,以後各地に修学,その間孫文の革命党員と交遊して投獄されたりした。 1912年孫文が臨時大総統に就任すると南京に出て仏教界革新のために活躍,各地に仏学院を設けて人材の養成に努めるとともに,世界仏教徒の協力を説いて世界各国を歴訪し,世界仏教の研究機関として世界仏学院を,チベット仏教の研究機関として漢蔵教理院を開設した。日中戦争勃発後は抗日運動に奔走,戦後は仏教の復興と革新に努め,没後『太虚大師全集』 (64巻) ,『太虚大師年譜』が刊行された。

太虚
たいきょ
Tai-xu

中国哲学用語。『荘子』のなかの「知北遊編」では『』の「太極」とほぼ同じく,天地万物の根源としての無形の道の意味で用いられ,張載の『正蒙』では,いまだ万物の形をなしていない「気」の本源的な状態をさしている。

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デジタル大辞泉の解説

たい‐きょ【太虚/大虚】

おおぞら。虚空(こくう)。「広漠たる―」
古代中国の宇宙観で、宇宙の本体である気の根元的形態。気が散じて空虚になっている状態をさす。

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百科事典マイペディアの解説

太虚【たいきょ】

中国で天空,虚空をいう。宋の張載(横渠)は宇宙を大虚とし,そこに満ちる気によって万物が生成消滅するとの〈気〉の哲学を唱え,これを明末清初の王夫之(おうふし)が継承した。
→関連項目張載

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世界大百科事典 第2版の解説

たいきょ【太虚 tài xū】

中国で天空,または大いなる虚空をいう。《荘子》知北遊篇に〈崘(こんろん)に過(よ)ぎらず,太虚に遊ばず〉という古い用例がみえる。後漢の黄憲は日月の軌道の外を太虚と呼んだ。北宋の張載(ちようさい)は無形の宇宙空間を太虚とし,万物はそこに充満する気の自己運動によって形成され,消滅するとふたたび太虚に帰るとする気の哲学を樹立した。明の王守仁(陽明)は〈良知の虚はすなわち天の太虚〉と述べ,大塩平八郎はこの張・王の影響を受けつつ,〈帰太虚〉の哲学を唱道し,日本思想史上に異彩を放っている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

太虚
たいきょ
(1889―1947)

近代中国の僧。俗姓は呂(りょ)、号が太虚、また悲華(ひけ)、悲心(ひしん)、芬陀(ふんだ)。2歳で父と死別、16歳のとき蘇州(そしゅう)の寺院に入り、ついで敬安(1851―1912)に就いて受戒、以後各地に学ぶ。1918年『覚社叢書(かくしゃそうしょ)』を創刊して僧団制度整理論を発表、以来、改革運動に挺身(ていしん)。人材養成のための仏学院を各地に建てたり、仏教研究を促進すべく、世界仏教苑(えん)、漢蔵教理院を開設。日中戦争が勃発(ぼっぱつ)するに及んで、抗日意識の高揚に努めるなど、生涯を仏教界の革新に捧(ささ)げた。没後門下の人々が編集刊行した『太虚大師全集』『太虚大師年譜』がある。[新田雅章]

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世界大百科事典内の太虚の言及

【宇宙】より

…また,〈天地玄黄,宇宙洪荒(こうこう)(広大でとりとめなきさま)〉(《千字文》)と述べた作者は,天地の外の茫漠とした世界を〈宇宙〉の名で呼んでいるのである。 宇宙にあたる中国語として,ほかに〈太清(たいせい)〉〈六合(りくごう)〉といった語もあるが,〈太虚(たいきよ)〉が重要である。〈太虚〉とは大いなる虚空(こくう)の意であり,天地宇宙もその中に包摂される広大無辺の空間をいう。…

※「太虚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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