竜田大社(読み)タツタタイシャ

デジタル大辞泉 「竜田大社」の意味・読み・例文・類語

たつた‐たいしゃ【竜田大社】

奈良県生駒郡三郷さんごう町にある神社。旧官幣大社祭神天御柱命あめのみはしらのみこと国御柱命くにのみはしらのみこと。鎮風・五穀豊穣の神として、古来信仰される。竜田本宮。俗に竜田風神とも。

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改訂新版 世界大百科事典 「竜田大社」の意味・わかりやすい解説

竜田大社 (たつたたいしゃ)

奈良県生駒郡三郷立野鎮座。旧官幣大社。天御柱(あめのみはしら)命,国御柱命をまつる。《延喜式》に〈竜田坐天御柱国御柱神社〉とある名神大社で,月次(つきなみ)・新嘗の幣帛を受けている。《延喜式》の祝詞によると,崇神天皇のとき,凶作が続いたので天皇が悩み,夢にこの神をまつると豊作になるとのお告げがあって,〈吾を朝日の日向ふ処,夕日の日隠る処の竜田の立野の小野にいつきまつれ〉との神告によって,その場所に神殿を造り建てたのが本社の起源であると伝えている。675年(天武4),美濃王,佐伯連広足を遣わして風神をこの地にまつったのが風神祭(かぜのかみまつり)の始まりで,広瀬神社の大忌祭(おおいみのまつり)とともに国家的な大祭として後世に伝えられた。806年(大同1)には神戸3戸を寄せられ,神位は822年(弘仁13)従五位下を,850年(嘉祥3)には従五位上を授けられ,風雨のつど累進し,859年(貞観1)には正三位を授けられている。爾来朝廷の厚い崇敬を受け,二十二社の一つにも選ばれている。中世以後衰微し,江戸時代には幕府から12石の朱印領を与えられたにすぎなかった。現在は風神の利益をもって,農業航空機,船舶航海,漁業など風に関係のある職業につく人たちの厚い信仰を受けている。4月4日の例祭(滝祭),6月28日~7月4日の風鎮祭が有名である。
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百科事典マイペディア 「竜田大社」の意味・わかりやすい解説

竜田大社【たつたたいしゃ】

奈良県三郷町に鎮座。旧官幣大社。天御柱(あめのみはしら)命とその妃国御柱命をまつる。崇神天皇の時,竜田風神としてまつられたという。延喜式内の名神大社。例祭(滝祭)は4月4日であるが,7月4日の風鎮祭は天武朝の創始といい,多くの参拝者がある。法隆寺の近くの竜田神社は摂社。
→関連項目風祭三郷[町]広瀬神社

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「竜田大社」の意味・わかりやすい解説

竜田大社
たつたたいしゃ

奈良県三郷町に鎮座する元官幣大社。竜田風神ともいう。祭神はアメノミハシラノミコト,クニノミハシラノミコト。五穀豊作の神,風の神として古くから崇敬される。例祭4月4日。

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