つくば

改訂新版 世界大百科事典 「つくば」の意味・わかりやすい解説

つくば[市]

茨城県南西部の市で,研究学園都市。2002年11月旧つくば市と茎崎(くきざき)町が合体して成立した。人口21万4590(2010)。

つくば市南端の旧町。旧稲敷郡所属。1983年町制。人口2万5836(2000)。牛久沼の北に位置し,標高20~25mの筑波稲敷台地と牛久沼に沿った低地からなる。米,麦,ラッカセイなどを中心とする純農村であったが,1968年に筑波研究学園都市区域に入り,林業試験場(現,独立行政法人の森林総合研究所),畜産試験場(現,同じく農業・食品産業技術総合研究機構の畜産草地研究所)などが設置され,都市化が進んだ。70年代中ごろからはJR常磐線牛久駅に近い地域に住宅団地がつくられ,東京方面への通勤者がふえている。
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つくば市の大部分を占める旧市。1987年筑波郡谷田部(やたべ)町,豊里町大穂町新治(にいはり)郡桜村が合体,つくば市として市制施行。88年筑波郡筑波町を編入。人口16万5978(2000)。筑波・稲敷台地と小貝(こかい)川,桜川流域の低地からなる近郊農業地域で,北端水郷筑波国定公園に属する筑波山がある。1985年にEXPO'85国際科学技術博覧会が開催され,周辺地区を含めて急速に開発が進み,東部の旧桜地区には筑波研究学園都市が建設され,筑波大学をはじめ47の国の研究機関,8工業団地があって,日本最大の研究開発センターとなっている。南西部の旧谷田部地区は,主集落が近世細川氏の陣屋町で旧筑波郡の行政中心地であり,国土地理院,気象庁高層気象台,自動車高速試験場(現,日本自動車研究所つくば研究所)がある。西部の旧豊里地区は,芝栽培畑が多く,工業団地テクノパーク豊里がある。北西部の大穂地区は,座敷ほうきを特産した純農村であったが,筑波北部工業団地が造成された。最北部の旧筑波地区は,筑波山神社の鳥居前町である筑波と山麓の商業中心地北条,小田城跡(史)がある。常磐線土浦駅からバスが通じる。市域の南端を常磐自動車道と圏央道が通じ,2005年,首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス線が開業した。
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世界大百科事典(旧版)内のつくばの言及

【筑波】より

…茨城県西部,筑波郡の旧町。1988年つくば市に編入。筑波山の南斜面と山麓の台地,低地を占め,中央を桜川が流れる。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」