六訂版 家庭医学大全科 「紫外線障害」の解説
紫外線障害
しがいせんしょうがい
Disorders caused by UV ray exposure
(中毒と環境因子による病気)
どんな病気か・原因は何か
紫外線は、
日常生活で
症状の現れ方
①眼障害
320nm以下の紫外線の曝露により、
異物感、
②皮膚障害
・UVA(320~390nm)
曝露直後よりメラニン色素の産生を促します。その結果、炎症を伴わない色素沈着(即時型黒化)をもたらします。曝露中止により数分から15分で消失します。通常、紅斑は認められません。
・UVB(285~320nm)
曝露後30分~2時間で発赤を生じ、10~24時間でピークに達する紅斑(浮腫〈むくみ〉や
・285nm以下(UVCを含む)
UVBと同様に、発赤・紅斑・色素沈着を引き起こします。紅斑の出現はUVBより早く(約8時間)、脱毛・皮膚炎・潰瘍を生じることもあります。
・発がん
顔面や
治療の方法
紫外線曝露からの離脱が最も重要です。眼障害や発がん以外の皮膚障害は、対症療法が中心となります。皮膚がんは、進展度に応じた治療が必要です。
予防対策
紫外線の強い場所では、サングラスや日焼止めクリームの使用が必要です。
柳澤 裕之
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報