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縦隔 じゅうかくmediastinum

翻訳|mediastinum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

縦隔
じゅうかく
mediastinum

縦隔洞ともいう。胸腔内の中央に位置し,前は胸骨,うしろは胸椎,左右は胸膜腔で囲まれた部分をいう。肺を除く胸腔内臓器や組織,すなわち心臓,大血管,これをおおう心膜,食道,気管などが収められている。位置により前縦隔,後縦隔,上縦隔,中縦隔に分けられる。

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デジタル大辞泉の解説

じゅう‐かく【縦隔】

胸腔内の中央にあり、左右の二つの肺を隔てている部分。前方に胸骨、後方に胸椎体があり、下方は横隔膜でふさがれる。

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百科事典マイペディアの解説

縦隔【じゅうかく】

胸腔で左右の肺にはさまれた部分。前は胸骨,後は脊柱,下は横隔膜で境され,上は頸(けい)腔に通ずる。胸腺,心臓および心臓に出入する大血管,気管,気管支,食道,胸管などが含まれ,それらの間はまばら結合組織で満たされる。
→関連項目胸膜

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家庭医学館の解説

じゅうかく【縦隔】

 胸郭(きょうかく)(胸部)の中央にあり、左右の肺にはさまれた部分を縦隔といい、ここには心臓、大血管(大動脈、大静脈、肺動脈、肺静脈)、気管、食道、脊椎(せきつい)(背骨)、脊髄(せきずい)などの重要な臓器や器官があります。
 縦隔は、外界とは直接つながりがないため、診断がむずかしいことが多く、また、縦隔炎(じゅうかくえん)などの炎症がおこると重症になることが少なくありません。
 心臓、大血管、気管、食道、脊椎、脊髄などの病気は、ふつう、縦隔の病気として扱わず、各臓器・器官の病気として別に扱います。縦隔のおもな病気は、縦隔腫瘍(じゅうかくしゅよう)、縦隔炎、縦隔気腫(じゅうかくきしゅ)、縦隔血腫(じゅうかくけっしゅ)、縦隔ヘルニアなどです。

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世界大百科事典 第2版の解説

じゅうかく【縦隔 mediastinum】

胸郭内の,左右の肺にはさまれたほぼ中央部をいう。前方は胸骨,後方は脊柱,両側方は胸膜を通して両側の肺に,下方は横隔膜に囲まれるが,上方には明りょうな境界がなく,頸部と連続する。この場所には心臓,大血管,気管,気管支,食道などの重要な臓器のほか,胸腺(子どもでは発達しているが,成人では大部分が脂肪組織になっている),主要な神経が存在し,これらの間はまばらな結合組織で満たされている。縦隔は一つの閉鎖された空間とも考えられるため,縦隔腔あるいは縦隔洞とも呼ばれる

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大辞林 第三版の解説

じゅうかく【縦隔】

左右の肺によってはさまれた部分。上方は頸部けいぶに続き、下方は横隔膜でふさがれる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

縦隔
じゅうかく

左右の胸膜に挟まれた胸郭内の正中面付近の空間をいう。解剖学的というより臨床的意味から、上部、前部、中部および後部に区分される。上縦隔は、胸骨角と第4胸椎(きょうつい)下縁を結ぶ平面より上方で、この領域には大動脈弓とその分岐、無名静脈、上大静脈の上部、気管、食道、胸管、胸腺(きょうせん)、リンパ節、迷走神経、横隔膜神経、左反回神経、交感神経心臓枝などがある。前縦隔は、前は胸骨、後ろは心外膜、下は横隔膜で境され、ここには脂肪組織、リンパ管、リンパ節および内胸動脈の分枝が含まれる。中部縦隔には、心臓および心外膜、上行大動脈、上大静脈の下部、リンパ節がある。後縦隔は、前を心臓、後ろは胸椎で境された横隔膜より上の部分で、胸部下行大動脈、奇静脈、半奇静脈、食道、胸管、迷走神経、交感神経およびリンパ節がある。
 縦隔は比較的狭い領域であるにもかかわらず、多彩な腫瘍(しゅよう)発生の場として注目されている。このうち胸腺腫、奇形腫、神経性腫瘍がもっとも多く、ついで先天性嚢腫(のうしゅ)が多い。診断には、X線の単純撮影のほか、断層撮影、各種造影法が行われるが、診断の困難な分野である。近年はコンピュータ断層撮影(CT)が行われるようになり、胸骨後面の腫瘍とか血管に隠れた部分のリンパ節の検出に優れた効果を発揮している。縦隔疾患ではいずれも、のちには臓器の圧迫をきたして圧迫症状を示すようになる。その際、通常もっとも多く、かつ強く圧迫されるのは大静脈幹である。[山口智道]

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世界大百科事典内の縦隔の言及

【胸】より

…心臓と肺は胸壁のすぐ内側に接しているので,凶器でたやすく傷つけられる。左右の肺にはさまれた区域を縦隔というが,縦隔の中には心臓のほか,大動脈,上下の大静脈,肺動脈,肺静脈,また頸部から続いて気管,気管支,食道が通っており,さらに心臓の上前のところに胸骨の後面に接して胸腺がある。胸管,迷走神経,横隔神経などのあることも重要な局所解剖学的所見である。…

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