美幌(町)(読み)びほろ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「美幌(町)」の意味・わかりやすい解説

美幌(町)
びほろ

北海道東部、オホーツク総合振興局管内の町。1923年(大正12)町制施行。町名はアイヌ語ピポロ(小石の多い所の意)またはペポロ(水の多い所の意)による。JR石北本線、国道39号が通じ、240号、243号、334号を分岐する道東の交通要地で女満別(めまんべつ)空港(大空(おおぞら)町域)にも近い。町域は屈斜路(くっしゃろ)カルデラの北西斜面とそれに続く洪積台地、北流する網走(あばしり)川と、美幌川などその支流低地北見山地南東縁部の丘陵からなる。1899年(明治32)鳥取県の団体入植以後開拓は本格化し、大正初期の鉄道開通以後著しく発展した。ジャガイモ、サトウダイコン(ビート)、小麦、タマネギなどを中心とする畑作酪農が行われ、製糖などの工場が立地する。南東部には阿寒摩周(あかんましゅう)国立公園の北の玄関口で、屈斜路湖の展望雄大な美幌峠がある。面積438.41平方キロメートル、人口1万8697(2020)。

岡本次郎

『『美幌町百年史』(1989・美幌町)』


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