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職種別賃金 しょくしゅべつちんぎんprevailing wages by occupation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

職種別賃金
しょくしゅべつちんぎん
prevailing wages by occupation

職種の差異によって決められる賃金。同一労働・同一賃金の原則に基づくもので,同一職種内の差異は熟練度を基本的な尺度とする。欧米諸国では一般的だが,日本では大工,左官などの熟練技能労働者などに適用されている程度。職種別賃金は技能需給関係などにより横断的に形成されるが,日本で近年普及してきた職務給は,主として企業内評価によるものであり,職種別賃金とは異質である。

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知恵蔵の解説

職種別賃金

企業の枠を超えて職種ごとに設定された労働市場で横断的な賃金。産業別、職業別労働組合などが一般的な欧米諸国では普通に見られる形態だが、日本では一部の職業・職種を除きあまり一般的ではなかった。しかし、電機連合、自動車総連などは、「製品組み立て」「機械加工」「システムエンジニア(SE)」など、職種ごとに賃金水準の改善と産業内で横断的な「職種別賃金決定方式」の確立に向け運動を展開している。国際競争力が争点となり、ベースアップが困難となった状況で、今後、職種別賃金を重視した方向を転換させていくことが予想される。

(桑原靖夫 獨協大学名誉教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

デジタル大辞泉の解説

しょくしゅべつ‐ちんぎん【職種別賃金】

事務・営業・製造・研究などの職種別に定めた賃金。職種によって賃金水準が異なる。欧米諸国では一般的な賃金制度で、日本でも導入が進んでいる。

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人事労務用語辞典の解説

職種別賃金

職種別賃金とは、事務、営業、製造、研究開発など、職種ごとに異なる賃金体系や評価基準を設ける、欧米では一般的な賃金体系。長年、全社員一律の賃金制度を大半の企業が採ってきた日本においても、近年、徐々に広まってきています。
(2006/12/4掲載)

出典 『日本の人事部』人事労務用語辞典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

職種別賃金
しょくしゅべつちんぎん

職種に対して決定される賃金をさし、職種給ともよばれる。この場合の職種とは、種類が同一か類似している職務の集まったもので、具体的には、旋盤、溶接、鋳物、運搬、セールスなどをさす。職務給が職務分類や職務評価による企業内賃金序列に基づいているのに対して、職種別賃金は、企業外の職種別賃金相場によって決定される。その際、区分の基本として置かれるのが熟練・不熟練による差である。したがって、より具体的には、職種別・熟練度別賃金として現れる。しかも、職種別・熟練度別の労働市場は、産業別市場の内部に包括されているから、職種別・熟練度別賃金は、産業別のそれとして現れる。西ヨーロッパの場合、伝統的な職種別横断労働市場の存在に加えて、労働組合の積極的な関与によって、職業・技術教育を踏まえた公的機関の認定と、それに基づく労働の社会的格づけが確立されてきたこともあって、職種別・熟練度別の賃金水準とその格差は、一定の客観的な基準に基づいている。しかし、日本においてはこうした条件を欠いており、また、最低賃金に対する規制も不明確なため、同一職種内においてもかなりの格差が生じている。[横山寿一]

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